
「私はソウルの学校に通ってハングルが完璧に喋れるようになったの。君と私は遠い親戚なの。幼い時のことほとんど記憶がないのね。私、悲しかった。君のご両親 知っているよ」
君と僕は、ベンチに座って話をしていた。
「君は誰なの?」
僕は それだけ言うのが精一杯だった。
「結婚を誓った人」
君は 真面目な顔をして、話をしてくれた。
君は 僕に本当のことを伝えに東京に来て、事実を話してくれた。
君と 色々な話をした。
君が ハングルで話をし続けたのは、僕の記憶を戻そうとしたからだった。
僕は びっくりしていた。
しかし君に横浜を案内したかったので、気をとり戻そうとし、再び歩き出した。
君とソフトクリームを食べて歩いていたら、
「歩きながら 物を食べたり飲んだりしちゃいけないのよ。お行儀悪いのね」
君は笑顔で言った。
君は僕を励まそうと明るく振る舞っていたのだと思う。