東京での夏休み12 | camouflage

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いつもの通り





翌日、君は裁縫道具を買いたいと言って 微笑んだ。



「ムォルマンドゥルゲッヌンゴヨ?」



「ピミル」



僕は、君を 良く行くデパートへ連れて行った。



君を 裁縫道具がある階へ案内し、僕は君を見ていた。



君はセーターを編むのか、大きな裁縫道具を探して、買った。



君と僕は、次にスポーツ用品を揃えている階に上がった。



そこで水着を見つけた。



君は 女性用の水着を選び取り、僕に見せながら、口に手をやる仕種をした。



僕が女性用水着を選び取り、君に合わせようとしたら、君は身体をそっと翻し、また水着を選んでいた。



君は微笑みを浮かべていた。



僕も微笑んでいた。



君と一緒だと どんなささやかなことであろうと楽しかった。



僕らは 水着を陳列している場所で笑った。



屋上で 君は 外の空気に気持良さそうに触れていた。



東京の風景が、君と見ると いつもと違って僕の目には映った。