大出監督は言った
一番ガ瀬くんは、良い人材に恵まれたなあ
聡は推薦ギリギリの時期にたまたま下関のレースで優勝して、声をかけてみました
何でこんな選手、どこの大学も放って置いたのか、不思議でした
青山学院大には一般入試で綾奈と入る予定だったんです
新開は野球で肩にバットが当たり
一番有望株だったのは秀俊だったんです
赤水、良く見つけたなあ
聡と新開は助かったよ
さあ、いよいよ秀俊が万を持して登場か
やはり別大ですか?
ああ、別大に行かせるよう練習させている
コース新記録で行かせたいな
赤水、オススメの温泉って無いか?
ああ、ありますよ
効く温泉が
じゃあ、その辺りに宿を頼もうか
僕が連絡をしておきますよ
2月1週だろ?
チェファちゃんも試験は無いし
あとは卒業式だけだな
はい、そのように宿を取ります
ただ、和式旅館、大丈夫ですかね?
チェファちゃんは
あ、そうか…
ベッドの方が良いか…
監督、ネットで調べておきますよ
絶対、良いとこ見つけておきますから
赤水は上手いからな
一応チェファちゃんに聞いてみてもいいな
メールをしてみますよ
抜かりないように
俺は、ネットは良く分からん人間だからな
赤水に任せるよ
すまんが
監督、あの…
何だ?赤水
その…、監督のそばで仕事させて頂き、大変感謝してます
ハハハ、そんな事か!
俺が助かってるよ
ゆくゆくは赤水、君があとを継ぐんだ
は?
俺が、教えてやるよ
君にノウハウを授ける
そして日本の黄金期を支えるんだ
え…
大丈夫だ!大丈夫だよ
君なら出来る!
任せるぞ、近い未来に

聡は綾奈を、星降る夜の浜辺で四つん這いにし、山頂に達しようとしていた
ディナーを美味しく食べた後、腹ごなしにコテージの近くを歩いたら、そんな雰囲気になった
聡はピークに達し、仰向けになると、夜空を砂浜の上から、眺めていた
綾奈も仰向けになって、聡の隣で夜空を見ていた
2回天に召されたよ
綾奈は粗い息で言った
聡は空を眺めながら
いつも遅く、悪いな、綾奈
ううん、いいの
聡の隣にいれるだけで
ディナー、美味しかったな
結構な量、あったけど
美味しかったね
世界のトップに追いついたご褒美だよ
絶対、世界陸上は優勝してみせるからな
うん、君ならなれるよ
最初からマラソン走ってたらね
まだまだ年が年だったから、一番ガ瀬監督も無理させたくなかったんだよ
ああ、そうね
まだあの時は、ね
なあ、綾奈
もう一回星空のもとでやらないか?
うん、いいよ
聡は綾奈を愛し始めた
綾奈は聡の愛の中心を硬くする
十数分後、2人はまた天に向かい出した
聡…、よほど世界記録、出したかったのね…、ストレスだよ…
ああ…、最後1ヶ月はつらかったな…
今度は…、私が乗るよ…
ああ