前の年と同じく うちの高校は準々決勝まで進んだ
「コウキ すごーい!ここまで13打数8安打よ。うちの兄貴や3番の玉野さんよりも打ってる」
「いやマンソンや玉野さんは打点が多い。それにパワーがある。俺は打点1だからまだまだだ。チャンスで打ちたいね」
その試合 7回に打席が回ってきた
ツーアウト1、2塁のチャンス
ツーワンと追い込まれた
ピッチャーは早いテンポから 僕に球を投げる
やべ、タイミングを外すカーブだ
僕はどうにかバットに当て 打球はレフトの頭を越えた
そのままふらふら舞い、やがて3塁線の線上に落ちる
レフトが慌ててボールを捕りに行く
ランナー二人がホームイン
そのヒットが決勝打になり僕らのチームは準決勝に進んだ
アキヒロの学校と対戦することになった
「あのタイムリー良かったぞ。バッティングは形じゃない。気迫だなコウキ」
マンソンが そう言い 僕の肩を叩いた
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