丘の上の庭 その32 | camouflage

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いつもの通り

前の年と同じく うちの高校は準々決勝まで進んだ


「コウキ すごーい!ここまで13打数8安打よ。うちの兄貴や3番の玉野さんよりも打ってる」


「いやマンソンや玉野さんは打点が多い。それにパワーがある。俺は打点1だからまだまだだ。チャンスで打ちたいね」


その試合 7回に打席が回ってきた


ツーアウト1、2塁のチャンス


ツーワンと追い込まれた


ピッチャーは早いテンポから 僕に球を投げる


やべ、タイミングを外すカーブだ


僕はどうにかバットに当て 打球はレフトの頭を越えた

そのままふらふら舞い、やがて3塁線の線上に落ちる


レフトが慌ててボールを捕りに行く


ランナー二人がホームイン


そのヒットが決勝打になり僕らのチームは準決勝に進んだ


アキヒロの学校と対戦することになった


「あのタイムリー良かったぞ。バッティングは形じゃない。気迫だなコウキ」


マンソンが そう言い 僕の肩を叩いた



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