秀俊は、最後の100メートルをもう一度トップを追う
しかしトップからは15メートル差、約4秒後にゴールした
実業団の選手やアフリカ勢と走った
「おお!27分50ですか?良く粘った。3番目ですよ!」
秀俊は倒れ込んだ
もう高校生と走っても敵はいない
最近は大学生より上の選手と走る機会が多い
秀俊は仰向けに倒れたまま、粗い呼吸を空を見ながらしている
ジャージ姿の実南がやってきて、秀俊を起こす
「良く頑張ったね。トップのエチオピアの選手から3秒遅れの3位だって!やったじゃん」
「自分も良く粘れた。記録は?」
実南に起こしてもらいながら、秀俊は自分の最高記録だと知った
秀俊は事故というアクシデントを実南と乗り越え、瀬谷で頑張って練習メニューをこなしている
瀬谷高校の監督が走って2人の所へ走ってきて、労をねぎらった
微笑んでる
1000メートル前後の高原地帯に生まれ、赤血球の数が元々多い
その上、高原て走ったりしているので、それだけでも鍛えられる
日本の陸上界を、ひょっとしたら変えられるかも知れない
瀬谷高監督の岡本はそんな考えを抱いている
知り合いのおばさんは、あまり運動はしないらしいが、標高差700メートルを50分で登るらしい
普通に山に山菜採りに歩いてるだけなのだが
岡本監督は、秀俊に行くならどの大学が良いのか尋ねられ、ちょっと悩んだが
上位が狙え、最も熱心な所に行け
と、言った
もう青学大に決めている秀俊だ
実南と岡本監督に両肩を抱かれ、とりあえずドーピング検査に行く