彼は ソウル市内にある建物内の階段の踊場から入る個室に住んでいた
個室は二畳ぐらいの部屋で窓が随分高い場所にあり、人が三人でも入れば もうぎゅうぎゅうの部屋だった
そこに好きな子を連れてきて時々眠ると言ってた
女の子のお腹触りながら寝たよ
と一度話していた
すまぬ、そういう記憶だけはっきりしている
独房みたいな部屋だった
俺は気が狂いそうになるだろう あんなとこいたら
しかしあんまり広いとこいると、それもまた問題であり
人間もわがままなものだ
中庸が良い
一度クラスメートとソウル市内にあるプカンサンなる800メートルぐらいの山に登った
どういう経緯かは覚えてない
韓国は山に登る時 入場料みたいな 寄付金を求められる
それで綺麗さを維持するなら払った方がいい
確かに綺麗だ
合理的だ
先生も登った
頂上まで行き、みんなで車座になって話して良い気分になった
その後先生が焼き肉ご馳走するからと言ったら皆無謀に近い 物凄い速さで降りた
あのクラスは積極的という長所があった
皆良く喋る
在日や日本人が互いの事を知るのに良く喋った
韓国語で
もうあんな集団に属する事はないだろ
アルゼンチンの人にたしなめられた事も笑える