気付いたら!今年もスロ月です。

スロ月とは?

前も説明した気がするけど、ジャワ暦での最初の月ですね。
1月に当たるものです。

ジャワ暦とヒジュラ暦(イスラム教徒が使う暦)はほぼ同じなので、

ヒジュラ暦の新年がくると、ああジャワ暦も新年になったなと分かるわけです。

今年のヒジュラ暦新年は8月20日でした。



で、スロ月だとなんなのかというと、村祭りニャドランです!

ニャドランについての概要は過去記事にて↓


言っても今年はこんな状況なので、ニャドランも縮小して行うというお達しが出されていたんですが、

先日の寄り合いにて、


・当日だけ村を封鎖して外部の人は入れない
・義務とはしない
・お供えの料理や飾り付けなどは出来る範囲で構わない
・各種儀礼のプロセスは短縮できるとこは短縮する
・参加者の体調チェックと保健プロトコル(マスク着用やソーシャルディスタンスなどのコロナ下の生活規範のこと)実施


という条件での非縮小開催になりました。

そんな急に仰られても!!
ニャドランは金曜日です。
クリウォン曜日と金曜日が重なる日。

それが今週。
もう数日しかない。

それだけ村にとってニャドランは重要なんですね。


で、そういや去年のニャドランまとめてなかったなと思ったので、
一年越しに置いときます。
毎年の定点観測なので。


各家庭から出されるお供え、テノン。
テノンはこの竹籠のことです。
油紙に包まれたご飯は最低5つがノルマ。


村の中心である野外劇場にみんなで向かいます。先頭は祈祷師さんたち。


お供えを持った人やご先祖さま人形を担いだ青年団たちが続き、


舞踊を奉納する踊り手さんたち。


で、その後にテノンを頭に担いだ我々が続くテノン行列なわけですが、
私は行列に参加してるので写真は撮れません。


ガジュマルの木は不思議な力を持つとされる木。
祈祷はいつもガジュマルの木の根元で行います。


お供え内容。
奥にある、バナナのつぼみに赤トウガラシを刺して木の枝で手足作ってあるやつ可愛いと思いません?
日本のお盆でやるキュウリやナスの馬みたいな。
水牛の代わりなんですよ。


舞踊奉納にあたり、挨拶。


真ん中の子が持ってる写真が、この村で舞踊団を立ち上げて芸能の村にした人ですね。

写真持ってる子はその人の曾孫?玄孫?です。

村の舞踊に関しては↓で書かせてもらったのでよかったらどうぞ。




まぁまぁ割りといつも通りな進行でしたが、
とにかくこの何年かは観光村となることを目標にしてる感じですね。

飾り付けも年々洗練されていきます。

去年の飾り付けで私が好きだったのはこれ。
テノンアート。


テノンの蓋の部分をキャンバスとし、絵を入れたものです。
中々綺麗じゃないですか?


テノンはこの祭りを象徴するものですからね。
でもこういう使い方は斬新です。
誰のアイデアだろ。


描かれているのも、ウォノソボに関する事物です。
2つの山は、ウォノソボ北西に位置するシンドロ山とスンビン山。


割りとどこにいても目に入る山で、県章にも描かれています。


こちらは、髪の毛にハサミを入れてる絵。
知らなければ特に意味はないように見えるでしょうが、これ、とてもウォノソボらしい絵なんですよ。


この辺りには、子供にゲンベル(Gembel)と呼ばれる天然のドレッドヘアが出来た場合、専用の儀式をして髪を切る習慣があるんです。

そのあたりの詳しい話はこちら↓


まぁなので、ネジネジの髪とハサミのモチーフというのは、ウォノソボを象徴する図柄なわけです。



こういうオブジェもいいよねー。


それから、新しくお米とぎのショーもやりました。敢えて古いタイプのクバヤを着たんですよ。
お祭り自体が田んぼや収穫を祝うものですから、それに関した催しなんですね。


チラシ。


まぁそんな感じですが、今年は私の定点観測史上で一番変則的な祭りになりそうです。

あと2日!