そういえば、例年であれば断食月の後というのは結婚式や割礼式のラッシュなんですよね。
これはスンダ式の装飾です。
断食月はムスリムは日中は飲食が出来ないので、飲食必須なそういう行事は控えられるわけです。
準備する方も大変ですし。
みんな夜中に起きて食事するので寝不足と空腹でフラフラなんです。
で、その分断食月明けたらパーッとやるわけです。
特に断食月明けはレバランでみんな故郷に帰省しますからね。
地元にたくさんの知人友人がいるうちに、新郎新婦のお披露目を…と思う人も多いはずです。
なのでいつもだったら、毎週のように結婚式に呼ばれて疲れる時期というのがレバノン後にあったはずなのですが、
そういえば今年はなかったな…と。
集会が禁止されてますからね。
やる人もいますが、圧倒的に数が少なくなってると思います。
うちのお向かいさんは披露宴なんかの催しに音響機材を貸し出す商売をしてるので、商売あがったりだそうで。
何回か触れてますけど、インドネシアの結婚式は地域ごとの特色が強くて面白いんですよね。
西洋式のウェディングドレスより民族衣装が好きな私としては、誰の結婚式であっても出来るだけ出席したいのです。
というわけで、去年の結婚式ラッシュの頃の写真から、こちらの結婚式の様子をダイジェストで。
まずはパパの従兄弟、エフランの結婚式。
教会で挙式ですね。
ジャワの正装ですが、中でもソロ式のものですね。
ジャワの王宮はソロとジョグジャカルタにあるので、色んなものがソロ式とジョグジャカルタ式に分かれがちです。
本当はもっと早く結婚する予定だったのが、新婦のエルリンの家族に不幸があって延びてたんだよね。
どこもそうだけど、結婚式の主役及び親族は朝が早い。朝4時から美容師さん呼んで身支度です。眠りながらメイクしてもらう花嫁さん。
こちらは挙式からお色直ししての披露宴。
教会には来られないムスリムの人も多いので、披露宴はまた違った気合いが入ります。
こちらは村の女の子の結婚式。
村の教会でやりました。
こちらもソロ式ですが、ブラウスの生地や腰の巻き布、新郎の帽子なんかがエフランたちより更にソロっぽいんです。
花嫁さんの髷は後ろから見るとこうなってます。ジャスミンのつぼみで作ったネットを髷全体にかぶせる感じ。
そういえば、結婚の指輪交換ってクリスチャン式なんですよね。
日本ではもう宗教関係なく多くの人がやってますし、結婚における『指輪』に意味を見出していますが、
ムスリムの結婚式にはないし特にお揃いの指輪をつけたりしないんだそうです。
最後、こちらは同じく村人の結婚式ですが、
花嫁さんの装飾を見てください。
上の花嫁さんたちとは違って、額からぐるっと頭を囲う冠をしてるのがわかりますか?
スンダというのは、ジャワ島西部地域のこと。
ジャワ島は縦に三分割して、東部と中部を『ジャワ地域』、西部を『スンダ地域』と呼びます。
スンダは言葉も文化も、ジャワとは違うんですよ。
で、この結婚式は花嫁さんがスンダの人だったんですよね。
冠はこの辺りでは滅多に見ることが出来ないので「おぉ!」と感動しました。
余談ですが、花嫁さん側親族がスンダ人だったので結婚式自体もいつものジャワ語ではなくインドネシア語で進行されて、
私も助かってしまいました笑
インドネシアは各地に様々な民族衣装がありますが、婚礼衣装は中でもそこの地域の粋を尽くしたものが見られるんじゃないかと思ってます。
出来ることなら、インドネシア全国で結婚式に出席しまくるという旅をしてみたい…
伝統的なものもモダンアレンジされたものも、面白いですよ