村では、日曜日の礼拝の他に、村民たちの自主的な勉強会もあります。

毎週誰かの家に集まって、聖書読んだりその解釈を話し合ったりお祈りをしたり…といった活動。

しかし、従来の勉強会は夜8時から始まるもの。

小さい子がいる家庭は、どうしても勉強会から遠ざかるのが常でした。


そこで、今年になってパパやパパの従兄弟が中心となって従来の勉強会グループとは別に、
小さい子を持つ家庭や若い夫婦限定の勉強会グループを立ち上げたんです。

夕方5時半から始めて遅くとも7時前には解散。
そして、会の最中に子供たちが騒いだり走ったりしてもお互いにOKとする! ←ここ重要

子持ちにとって集まりで一番の厄介が、『騒ぐ子供をどうにかする』ですからね。
そこをフリーにすることでストレス減ります。
子持ちグループだから出来ること。


で、話は5月に遡るんですが、そのグループ皆で日帰りバスツアーをやろうって話になりまして。
巡礼バスツアー。


5月というのはですね、カトリック教徒にとっては巡礼の季節なんです。


ちょっとこれについては不勉強でよく分からない…全世界のカトリックがそうなのか、インドネシアだけなのか??


とりあえず、カトリックとしては5月は聖母月と呼んでいて、特に聖母マリアへのお祈りを重点的にするんですよね。

多分聖母月は全世界共通だと思います。


ちょっとこれを見てください。


お兄ちゃんが3歳くらい?の時の写真ですねー




聖母マリアの像が岩場に収められているコレ、何なのかというと、

インドネシアでは『Goa Maria (マリアの洞窟)』と呼ばれるもので、日本語だと『ルルドの泉』とか『ルルドの洞窟』というそうです。


その由来はこう。
19世紀のフランス、ルルドという地方で、とある女の子が聖母マリアを見たんだそうで。

もちろん聖母マリアは西暦0年代の人物なわけで19世紀にいるはずもなく、要は聖母マリアの聖霊だとかそうした存在が、庶民の女の子の前に姿を現したと、そういう話です。

貧しく教養のない女の子が、森の中の地上3mくらいのところにある洞窟に、女性の霊のようなものを見た。

最初は信じてなかった周囲の人も、女の子が語る内容から、それは聖母マリアではないかとなる。

そして女の子が聖母マリアのお告げに従い洞窟の前の地面を掘ると、清らかな水が湧き出し泉となり、
その泉に体を浸したり飲んだりした病人・怪我人がたちまち快癒してしまった…と。

教会はこれら一連の出来事を『奇跡』だと認定し、ルルドの泉は全世界のカトリック教徒がやってくる巡礼地となったんだそうです。


で、話を写真に戻すと、そのルルドの洞窟に現れた聖母マリアを岩場と像で再現したものが、Goa Maria /ルルドの洞窟 です。

日本でもキリスト教が布教された頃からあちこちに作られてきたようですが、

インドネシアでもカトリックが根付く過程でたくさん作られてきました。
そして、インドネシアでは各地のルルドの洞窟はカトリック教徒の巡礼ポイントとなっています。

(日本のルルドの洞窟はどういう扱いなんですかね?
私日本では教会に足を踏み入れたことすらなかったので、日本とインドネシアとでカトリックがどこまで同じでどこが違うのか、よく分かりません)

5月は、聖母マリアを特に意識する聖母月。
だから、聖母マリアへ祈りを捧げる為にルルドの洞窟へ巡礼する『巡礼の季節』になったんじゃないか、なんて推測しています。


で、巡礼はいいんですが、毎回村人たちが行くのは、
2県も3県も離れたような場所。
バスをチャーターして日の出と共に出発、午後ようやく目的地に着いてお祈り諸々、そしてとんぼ返りにまた長距離移動で真夜中というか早朝帰宅…といったパターン。
大の大人でもドッと疲れる。

自然と、小さい子を抱えた家族は不参加となっていました。

そこで、子持ち家庭グループがせっかく出来たんだしと、近場でいいから子連れで行けそうなとこに巡礼行こう、となったのでした。


ここまでが前フリ。
長くなったので、肝心のバスツアーの様子は次回に続く!