私が人生で一番最初に訪れたインドネシアは、バリ島でした。
だから当時は見るもの聞くもの、これがインドネシアかーと思ったものですが、
今はジャワ島との違いを顕著に感じます。
まず飛行機降りただけでいきなりこういうのがあって、突然押し寄せて来るバリらしさ。
ザ・ヒンドゥーって感じです。
イスラム文化圏のジャワには、あんまり無いんだよね。
ジャワも大昔はヒンドゥー地域だったから、そういう遺跡だとか昔ながらの文化をアピールしたい時にはああいう↑意匠を使うこともあるけど、日常には無い。
こういうのも!
空港を出てすぐにある、ガトットカチャ像。
古代インドの叙事詩にしてヒンドゥー教の聖典『マハーバーラタ』に出てくる人物です。
バリって彫像多いよね。
ほんとあちこちにある。
いやバリが多いのかジャワが少ないのか…
やっぱりイスラム教が偶像崇拝禁止だからなのか、都会であっても彫像ってあんまり無い気がする。
イスラム教では、神の姿はもちろん、預言者ムハンマドとかも絵や像にして表現することが禁止なんだよ。
だから宗教的な意味合いのある彫像ってのはまず無い。
国家英雄の像はたまにあるけど、大体は威風堂々な仁王立ち。
だから、バリの街中にあるような、躍動感ある表現、重厚で繊細な装飾のある彫像ってのは、新鮮なんです。
バリ文字とか。
ジャワ文字とは似てるんだけど少し違う。
見た目はバリの方が丸っこい感じね。
これとかも、ジャワで見るのとまた少し趣きが違う。
ヤシの葉で作るノボリですね。
私のいる辺りだと、こういうのはジャヌールって呼ぶんだけど、バリはペンジョールが普通なのかな?
厳密にはジャヌールは材料となるヤシの葉のことで、こういうノボリ飾りがペンジョールなんだと。
ジャワのは結婚式とかのお祝いがある家の目印だとか、お祭りの時とかに飾るけど、バリも同じ用途なのかは謎。
そしてやっぱり特にバリっぽさが際立つのか伝統芸能かなー。
衣装がもう全然違うからねー。
ワヤン・ウォン(wayang wong)と呼ばれる、人形じゃなく人が演じるワヤン。
ガムランの音色もバリ独特。
男の人の正装で、胸に巻き布するのはすごくバリっぽい。
そして、バリといえばケチャ、ケチャといえばバリ!
他の地域にない芸能です。
いや観客多すぎ!!!
こちら絶景のウルワトゥ寺院なんですが、劇場のキャパを超えた客を入れすぎでした。
ケチャというのは楽器は使わず、男性の混声合唱というかビートボックスというか、まぁ多分探せば動画いっぱいあるので見てください。
実は元からあったものじゃなく、昔バリに住んでいた外国人画家が創作したものを、ずっと引き継いでやってるんだそうですよ。
今は伝統芸能というには新しい感じがしますが、あと100年続ければ伝統になりますかね?
↑通りすがりの神鳥ガルーダがさらわれたヒロインを助けようとしてるとこ。
お題はやはりラーマーヤナ。
英雄ラーマの妻・シータが悪の王に連れ去られ、それを取り返すヒロイックストーリー。
見所は、火あぶりにされる猿神ハヌマーンですね。
これはレストランのディナーショーにて。
花撒きの踊りかな?
歓迎の意味で一番最初に踊るんだそうです。
力強い目線。
目を見開いたり視線を左右に振ったりというのが、表現として必須になってる。
男性が女装して踊るという形式のものです。
バリもまた北部や東部だと違った様相があるのかもしれませんが、それはまたいつか…。