ギリシャ連合軍の準備が整い
全軍がボイオティアのアウリス港に集結し
神に感謝の祈りをしていると
青い蛇が現れ木の上の巣にいた
8匹の雛を飲み込み
更には親鳥まで飲み込んだ所で
石化して石像になってしまいました
予言者カルカスはこれを見て
これは戦争が9年間続くという
ゼウスからの啓示だと言いました

出港前に総大将のアガメムノンが狩りをしていた時に
アルテミスが遊ばせていた
月の馬車を引く白い鹿を打ち殺してしまい
それが切っ掛けで集まった連合軍内で疫病が蔓延し
向かい風が吹き海が荒れ船が出港出来なくなりました
予言者カルカスは罪を犯した者の娘を
生贄にしなければアルテミスの怒りは収まらないと言い
アガメムノンは仕方なく長女のイピゲネイアを
アルテミスへの生贄にする為に
アキレウスと結婚させると言って呼び出し
イピゲネイアが来た所を捕まえて生贄として差し出しました
がアルテミスはイピゲネイアが殺されるのを不憫に思い
もう一頭の白い鹿を身代わりにして
イピゲネイアをタウリスのアルテミス神殿の巫女にしました

どうにか出向したギリシャ連合軍は
トロイアの手前にあるテネドス島に到着し
トロイアに対して最後の交渉を行う事にして
メネラオスとオデュッセウスを使節として送りました
がヘレネの美貌に取り憑かれたトロイア王族は
交渉に来たギリシャ側使節を無下に扱い
パリス達は使節を殺害しようとしますが
老臣アンテノルがそれを止めて
ギリシャ側使節にも丁寧に対応し帰って貰いました
これにより最後の交渉は決裂し
ギリシャ連合軍はトロイア沿岸に上陸して
海岸に陣地を構築し、遂に戦争が開始されました

 

軍勢からトロイアを完全に包囲出来ない連合軍は

トロイア周辺の村々を襲撃して物資を奪い

街道を破壊してトロイアの孤立化を図りましたが

それでも戦争の長期化は避けられませんでした