昔、結構 多かったウディ・アレン監督、主演作品

子供ながらにこの人はこんなに監督、主演作が多いなんて

かなりワンマンな上に主演女優と結婚と離婚を繰り返し

とんでもない男なのに才能は評価されているんだなぁ・・・

と思っていました

 

この映画を一言で言うと

「芸術性を高め過ぎたら

一般人にはワケが解らなくなります」

 

以下ネタバレありです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冒頭から古代ギリシャの円形劇場に

仮面を被った集団が出てきて

古代ギリシャの英雄アキレスの話から

何故かこの作品について語りだし

急に場面転換して物語に入るという

謎でシュールな始まり・・・

これが高評価されるとは

自分には理解出来ない世界観です 苦笑

この妙なシーンが冒頭だけじゃなく

何でちょくちょくこんなの入れるんだ?

って思いましたが

どうやらこれはレニーの心をあらわしているようです

 

レニーはバツイチでアマンダとは再婚

2人共仕事をしているが

(レニーはスポーツ記者かな?アマンダは画廊勤務)

アマンダは子供を欲しがり

でも妊娠により仕事を休みたくない為に

養子を取る事に積極的になる

レニーは最初は養子を取る事に反対するけど

いざ養子の赤ん坊が来ると非常に溺愛する

養子は成長し容姿端麗で頭も性格も良い

非常に優秀な子供に育つ

がアマンダの仕事での独立志向の高さが原因で

レニーとアマンダの仲違いが増えていき

レニーは養子が優秀なのは生んだ親が凄いせいで

自分やアマンダの育て方は関係無かったと

養子の生みの親の捜索を始める

この発想の転換は何故起きたんだろう?

アマンダの仕事への高い欲求は

以前からあり、養子も転居もそれが原因だった

以前はレニーが我慢していただけで

それが長年に渡ったからレニーも我慢しきれなくなっただけ

アマンダがレニーを全く顧みていなかった事が原因で

養子は全く関係が無いハズだ

 

レニーは養子を斡旋したキャロラインに

養子の生みの親の情報を訊こうとするが

当然、拒否され違法な手段で資料の情報をメモする

こういう時に毎回 メモに手書きをするのが

時代だなぁ~って思いますね

今だったらスマホで写真撮って終わり

って感じになるんでしょう

あと資料を探す時にあっちこっち

ごちゃごちゃにしたけど

何故こういう時に慎重に出来ないんだろう?

この辺もレニーの大雑把な性格をあらわしているんですかね?

 

で、養子の実母を探してペンシルベニアや

ニューヨークに車で行き

(レニーは元々NYのイーストサイドで転居しても大差無いから

そこからペンシルベニアまでは約100Kmあり

東京から静岡辺りまで車で行くのと同じような距離ですね)

養子の実母の名前が

レスリー・ライト→レスリー・ウェールズ

→レスリー・セントジェームス

と変わっていき

職業も売れない無名女優から

有名ポルノ女優に変わっていました

 

終末はアマンダが独立して自身の画廊を開く為に

不動産屋のジェリー・ベンダーのパーティーに参加するけど

ジェリーがアマンダに気があるのがレニーは気に食わず

でもアマンダは全く気にしていないから余計に不機嫌になる

このレニーの感情は当然で

実際にジェリーはレニーの目が届かない所で

アマンダを誘惑しまくっています

このジェリーを初代ロボコップの

ピーター・ウェラーが演じていて

彼がイケメン俳優だったと初めて知りました 苦笑

 

レニーはリンダを見つけて頻繁に会うようになり

最初は仲違いもしたけど彼女の人生に徐々に入り込んでいく

アマンダはレニーに知らせずにソーホーの物件を購入

着々と自身の画廊に生活の中心を移していく

こうして見るとアマンダは

元々 結婚には向いていなかったのでは?

 

レニーはどうしてもリンダにマックスの実母として

立派になって欲しく

娼婦の元締めのリッキーと交渉して

リンダを足抜けさせて

懇意にしているジムの有能なボクサーだけど

本人は実家の農場に戻る予定の

彼女にフラれたばかりで落ち込んでいる

ケヴィンとの仲を取り持ったりした

この辺は 若干 マイフェアレディ感がありつつ

レニーの独善的な思考が垣間見れる

結局はレニーも自分の考えが

一番正しいと思っている

リンダとケヴィンは恋人同士になり

結婚寸前までいくがケヴィンの友人が

独身最後のパーティーで持ち込んだ

AVにリンダのものがあり破局

米国の映画にはよく結婚前の

独身最後のパーティーがあり

大抵 これが原因で騒動が起こるものが多いけど

米国人はそんな頻繁に

独身最後のパーティーをやるものなのかな?

 

アマンダは結局 別居を提案して家を出ていき

レニーは落ち込み

ケヴィンに振られてリンダも落ち込み

そんな2人が会ったら・・・

って事で遂にレニーはリンダとやってしまいます

まさかここで2人が付き合うのか?

って思ったら急転直下

リンダはケヴィンの実家に行った帰りに

故障で不時着したヘリのパイロット

ドンを助けた事が切っ掛けで結婚

コネチカットに移り済み美容師になり

出て行ったアマンダが

ジェリーが余程 酷い男だったのか

手のひらを返してレニーの元に戻った

一体何があったんだ?

 

これで元サヤに・・・

と思いきやリンダは実はレニーとの間に

娘が出来ていて

でも心の広い?ドンは自分の子供として育てる

一度だけデパートのおもちゃ売り場で

マックスを連れたレニーと

娘を連れたリンダが再会する

お互い相手が連れている子供が

自分の子供とは知らずに・・・

これでハッピーエンド

って言われても微妙なかんじですが

ラストは古代ギリシャの円形劇場で

怪しげな集団が爽やかに合唱して終わりました

何か物凄くシュールでしたね 苦笑

 

「登場人物」

★レニー・ワインリブ: ウディ・アレン

スポーツ記者

気弱で小心者だけど独善的

いろんな事が気になってしょうがない男

それでもプライドは高い

★アマンダ・スローン・ワインリブ

:ヘレナ・ボナム=カーター

レニーの妻

画廊で働いていて自身の画廊を持つのが夢

仕事を続けたいから妊娠はしたくないが
子供は欲しいので養子を取る事に積極的
喫煙者

★マックス

生まれたての時に養子に出され
レニーとアマンダ夫妻の養子になる
名前はアマンダが付けた
ルックス、IQ、性格の三拍子揃った神童に育つ

★リンダ・アッシュ:ミラ・ソルヴィノ

マックスの実母

3人目の父親が犯罪者でDVを受けて

14歳で家出して家も彼氏も転々としながら

友人の紹介でAVに出てそれが切っ掛けで

ミュージカル女優を目指すも

全く芽が出ずに娼婦をしている

★チャーリー

ボクシングジムのトレーナー
レニーとは親しい間柄
甥っ子がAV業界にいてその手の情報には詳しい

★ジェリー・ベンダー:ピーター・ウェラー

不動産屋

アマンダの独立開業の手助けをしながら

アマンダを誘惑しまくるロボコップ 苦笑

★ケヴィン:マイケル・ラパポート

チャーリーのジムのボクサー
期待されているがイマイチやる気がなく
実家の玉ねぎ農家に戻る予定
彼女に振られて落ち込んでいる

理想の女性は母親のように

お淑やかで働き者で気がきき

でも美人でスタイルの良い女性

と夢見過ぎだし

都会はコワイとか言いながら

都会暮らしを満喫している

我儘な世間知らず

★ドン

ヘリコプターのパイロット

優しくて寛容な男

最後に美味しい所を持っていく心の広い好青年

★リッキー
娼婦の元締め

ボクシングの試合のプレミアムチケットと

リンダを物々交換する