都市の論理―権力はなぜ都市を必要とするか (中公新書)/中央公論社
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皆さんがブログで紹介されていた、『都市の論理』。評判通り、面白くて、すいすい読み終わりました。


これがテキストだったらな~、なんてニコニコ


社会学系のテキストは、都市社会学も、社会学史Ⅰも、Eスク英語学のテキストもそうですが、広範囲にわたる社会学の理論や概念や代表的研究者の網羅的な紹介、という内容になってしまうので、読むのが大変です。読んで理解するのも大変ですが、まず、「読む」のが大変、という感じ。頭に入ってこない。


入門編としては、そういう概説的な内容にならざるを得ないのは仕方がないのですが、概説的な内容を専門家に解説してもらいながら読むと、ぐんっと、内容が生き生きして、頭に入ってきます。


今回のEスクは、そういう意味では、あのテキストを1人で読むのではなく、先生に解説してもらいながら読む、というなかなか贅沢な読書体験をさせてもらっています。


都市社会学の方では、この『都市の論理』が、似たような役目を果たしてくれる。


ただし、『都市の論理』は、権力と都市、というライトモチーフに沿ったストーリーになっているので、テキスト『都市社会学』のすべてをカバーしているわけではありません。それでも、そもそも都市とは、という概説的なところや、都市の危険とか、現代の都市の発展、というところは、試験勉強的に見ても、ずいぶん補強してもらいました。


で、この『都市の論理』、何が一番面白いって、古代中国から、現代のブラジリア、アブジャ(ナイジェリアの主都)まで、ありとあらゆる時代、地域の都市を巡ることができることです飛行機

中国は周王朝、ナポレオンに攻められてモスクワを放棄したロシア、1980年代のチャウシェスク政権時代のルーマニア、ソヴィエトの社会主義国化における都市建設の話題においては、ウクライナのこともとりあげられています。

まさに、読書をしながら、世界一周、タイムトラベルの旅。


また、「権力」がテーマなのですが、都市と権力、というマクロな視点に留まらず、農村の中で、あるいは家庭の中での権力、という比較的ミクロな視点にも目配りを忘れない、柔軟さと話題の幅広さがよい。かといって、話が散漫になるわけでもない。お話上手な先生なんだなあ~と思います。