チョン・キョンファさんといえば、
世界のヴァイオリニストの女王として君臨してきた方。
しかし、指の故障で、長期にわたる治療を余儀なくされ、
2年前の復活公演まで、10数年、来日することがなかったそう。


その経緯があるからか、
心から音を楽しむ様子が伝わる、熱のある演奏に感動しました。
熟練の技巧に、深い人生経験が加わり、
なんとも味のある演奏。
ヴァイオリンが歌っているかのようでした。
客席の反応に合わせたパフォーマンスにも魅了されます。


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ところで、私の後ろの席に、女性二人組、
いわゆる“関西のおばちゃま”がいらっしゃいましたが、
演奏の合間、合間に、
演奏とは関係のない感想を話されます。


「思ってたより若かったわぁ。パーマが似合ってるんやね」
「あのサンダルのような足元で、よぅバランス取れるなぁ」


さんざん喋った挙句、
「ホールの中は乾燥してんなぁ。喉痛いわぁ。飴ちゃんいる?」


私の心の潤いも返してほしい…。