宇宙の海を彷徨う漆黒の宇宙船。
宇宙のサルガッソーと平常宇宙空間を往き来する幽霊船。
反波動鉱石を原材料としたマテリアル合金で造られた艦(ふね)である。
満身創痍のアルゴーは地球への帰還途中、帰路を焦るあまり、最大ワープを試みたのだが、ワープは失敗、宇宙のサルガッソー=次元断層に墜ちてしまう。
脱出口を探し、彷徨うアルゴー。
そのアルゴーは彷徨う中、微弱ながら生態反応を拾った。
宇宙空間から無限のエネルギーを供給され、暴走させない限り、尽きる事の無い波動エネルギーだが、このサルガッソーでは、その逆で吸い出されてしまうのだ。
サルガッソーに墜ちた満身創痍のアルゴーは彷徨いエネルギーもまた、底をつきはじめていた。
そんな中、この幽霊船と出逢う。
生態反応である一人の漢。
その漢は「デス・シャドウ」と名乗った。
そして、この幽霊船もまた、デス・シャドウだと。
「地球か。」
「で、このサルガッソーに墜ち、抜け出せなく成ったか?」
「お前の他に生存者は?」
その漢は対面するなり、そう告げて来た。
サーダは事のあらすじ的に経緯(いきさつ)を説明した。
「……ほう。」
「なるほど。」
「いいだろう。脱出させてやる。」
「だが、武装解除が条件だ。」
「武装解除!?」
「そうだ。お前が云うガミラスも壊滅したのだろ?」
「ならば武器は必要ないだろう。」
「もっとも、我が艦(ふね)同様に波動機関を棄てる事になるからな。」
「波動エネルギーによる武器は使えない。」
サーダは躊躇いながらも漢の眼を見つめ、少しの間、自身の眼を閉じた。
再び開き、「お願いする。」と申し出た。
「解った。」
「脱出させてやる。」
「お前の艦(ふね)を預かる。武装解除が終わるまで、俺の艦(ふね)で過ごせ。」
「船はアンドロイドたちが改造する。」
◆◆◆◆◆◆
「サーダと云ったな!?」
「一杯。付き合ってくれ。」
「……ん!?」
「毒など入っていない。」とグラスに並々と注がれた葡萄酒に似た飲み物を「クイッ。」と一気に呑み干した。
「俺が口を着けたグラスで悪いが。」と差し出した。
サーダは安心した様子を伺わせ、グラスを受け取り、並々と注がれた葡萄酒に似た飲み物を口にした。
飲み物に毒は入っていない。グラスにも塗られていない事が解ったからだ。
漢は自身の話を語りはじめた。
「元々、俺はとある惑星の宇宙艦隊に所属していた。」
「ある日、サーダ。君の惑星(ほし)と似た星間国家から戦争を仕掛けられた。」
当時、俺の暮らす惑星(ほし)は、この宇宙に進出をはじめたばかりの新参者。
自分たちか暮らす太陽系だけでは物足りず、外洋宇宙へと伸ばして行った。
そして、当時、俺は俺が暮らす惑星(ほし)で最新鋭の宇宙戦艦艦長に就任し、遠征隊を指揮する旗艦を護衛する任についた。
遠征隊は俺の暮らす惑星(ほし)から銀河中心部方向へ向かって、およそ20.000光年ほど進んだところで、新たな恒星系を発見した。
これまでに発見出来なかった謎に包まれた恒星系だ。
俺たちは歓喜に湧いていた。
俺たちが宇宙に進出して200年。
その前から観測などを行って来たが、発見出来なかった恒星系だ。
すぐに俺たち遠征隊は大気が暮らす惑星(ほし)とあまり変わらない惑星(ほし)の調査に降りる事と成った。
が、しかし、これが戦争の発端と成ってしまったのだ。
彼らは"侵略"されたと思ったのだろ。
降りた調査隊は即座に壊滅、そして、待機する俺たちへ攻撃を仕掛けて来た。
応戦する俺たちを見捨て、旗艦である艦はワープで即座に、この宙域から離脱。
指揮系統の混乱から俺たちも離脱するしかなかった。
やむを得ず、離脱するも俺の艦(ふね)はワープに失敗、このサルガッソーに迷い混んでしまった。
脱出を試み、数日後、カツカツのエネルギーを残し、脱出に成功した。
ホログラムのように浮かび上がった女神の誘導によって、俺たちは脱出出来た。
ホログラムのように浮かび上がった女神の場所には、鉱石の欠片が漂っていた。
その鉱石が今の俺の艦(ふね)の元だ。
「反波動鉱石」だと後から解析の結果、解った。
脱出した俺は母星を目指したが、あの対戦した彼らに占領された後だった。
僅か数日だが、この空間と俺たちが暮らした次元空間では時間の進みが違った。
俺は帰る場所を失った。
それだけならまだしも、俺は遠征隊を見捨てた逃亡者にされていた。
ある者は「最新鋭艦を手土産げに命乞いをした卑怯者。」と云い。
また、ある者は「遠征隊を抜け、ならず者に成り下がった。」と云い。
戦争の発端は全て俺が原因みたいに成っていた。と語った。
サーダは葡萄酒に似た飲み物をもう一口、口に含んだ。
「サーダ。君に俺の子を生んで欲しい。」
酔いが回っていたサーダは「良いわよ。」と軽く頷いた。
二人の愛し合う時が流れ、余韻に浸る中、アルゴーの改装は終了し、サルガッソーを抜け、進路を地球へと向けた。
漆黒の宇宙艦とは、それっきり出逢う事はなかった・・・
時は流れ、聖暦3199=西暦2207年。
彼の子孫はデザリアムの上級士官に成っていた。
彼の中にサーダは母親としての記憶は無い。
一人の女性としてまた、最上級の上官としか記憶されていない。
「アルフォン。」
「これより、貴公には、この次元とは別の次元に存在する地球侵攻を命ずる。」
「ハハッ。」
「出撃は3時間後だ。」
「出撃前に授けるものがある。わたくしの部屋へ参れ。」
つづく。
ーあとがきー
この物語りは、私設定が混ざった《REBEL3199-ヤマトよ永遠に-》の二次創作です。
この物語りは、私設定が混ざった《REBEL3199-ヤマトよ永遠に-》の二次創作です。
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