ただいま、バルセロナ滞在中。26日から29日まで開催されていた、デジタルアートの展覧会ArtFutura2006を見る。カンファレンスには日本から松浦雅也氏クワクボリョウタ氏が講演。アートからゲーム、ビジネスにも対応可能な情報デザイン・・など、バラエティに富んだプログラム。

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 日本でこの手の展覧会が行なわれると、アート、ゲーム、ビジネス、と極端に振れてしまいがちだが、ここでは、それらの間を取るようなバランスがよかった。個人的に楽しめたのは、情報美学と情報デザインを扱ったAndrew Vande Moere氏の講演。具体的な事例は、彼のウェブにも紹介されているので、こちらを見ていただけれるといい。日本でも有名なサイトなどもあるが、ウェブを使ったデータの視覚化、ビジュアルデザインの可能性を改めて認識した。

 残念ながら、見ることができなかったが、当地で注目を集めていたのは、キアヌ・リーブス新作「A Scanner Darkly」の試写。P.K.ディックの小説「暗闇のスキャナー」を映画化したもので、実写の人物をフレーム毎にアニメーション化するというとんでもなく手間のかかる作業を施している。日本でももうすぐ公開されるようなので、すぐ話題になるだろう。実写とアニメーションを融合させたこの手法は、幻想と現実を行き来するディックの小説世界にまさにぴったりのように思う。脚本の出来は確認してませんが・・。オフィシャルサイトはこちら

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