私たちイツメン(紗理奈、シンちゃん、キム、私)の4人はバイト先で勢力が凄かった。

グループの中心の紗理奈に盛り上げ役のシンちゃん、女子から良いように扱われるキムと、

紗理奈にただただ可愛がられる天真爛漫な私。

この頃は学校に行くよりもバイト先に行くほうが楽しかった。

私たちのグループにはいつも違う子たちが寄ってきた。

 

怜君と別れてから一カ月ほど経ったある日の事です。

たまり場の紗理奈の家に行くと、見た事の無い男の子がいます。

新しく入ったバイトの子だと紹介された彼は、私のタイプではないのですがなかなかの男前。

目が大きく、当時大流行していたベッカムヘアー(トサカみたいな髪型)をワックスで固めていました。

まだあどけない雰囲気の彼が、借りてきた猫の状態で座っている。

シンちゃんが連れてきた、と紗理奈が言うその男の子の名前は、「中田瞬」。

私の初めてのおままごと彼氏の「中田怜」と苗字が同じでした。

この頃まだ元彼の怜君もバイト先に居たため、怜君を1号、瞬ちゃんを2号と呼んでました←失礼

2歳年下の瞬ちゃんはまだ15歳の高1男子でした。

大人しく声の小さい瞬ちゃんでしたが、すぐに私たち4人の中に加入してきた。

特に姉御肌の紗理奈にはよく懐き、シンちゃんとも波長が合ったようだ。

 

そんな中、私はひっそりとシンちゃんに恋心を抱いていた。

シンちゃんは、ブレイクダンスが趣味で、道端で仲間と踊っているような男の子。

私の気持ちにも気付いておきながら、上手くはぐらかす事の出来る男の子。

そんなシンちゃんに、私は告白はできませんでした。

いくら恋愛初心者の私でも、告白しても玉砕するのはわかっていました。

紗理奈にも相談してましたが、待て!!の一言を言われ、悶々とした日々でした。

 

私たちのグループに新加入した瞬ちゃん。

グループの誰よりも紗理奈の家に入り浸り、居ない日は無いくらい紗理奈といる。

てっきり紗理奈の事が好きなのかな?と思う私。

ある日、いつものようにシンちゃんの事を紗理奈に相談していると

紗理奈からビックリすることを言われました。  続く