ICF認定ACTCを取得しました | ステップファミリー×組織開発

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どん底だったシングルマザーの時代から幸せなステップファミリーを築いた軌跡。現在はパーソナルのコーチング(1on1)と組織開発や関係性のシステムコーチとして、あらゆる組織や家族・カップルの応援をしています。

こんにちは。Co-leadersのSHIHOです。
この度ICF認定のチームコーチの新しい資格ACTCを取得しました。
(※日本人としては2人目の取得、ORSCCとしては日本初のようです。(ICF Global のFind a Coach参照2024年1月時点)つまり日本人としてこの資格を取得された方がほぼいないので、まだ市場にほとんど情報がない現状だと思いレポートさせて頂きます。

ちなみに私はPCCホルダーでコーチ歴12年です。CRR Global Japanという日本でICF認定のチームコーチ養成機関のファカルティ7年目であり、チームコーチ歴は9年です。

※CRR global JapanとはICF認定のコーチ養成機関の中でレベル2と言われる機関です。

※今回なぜ私がこのチャレンジができたかというと、私にはいくつかの要因があり情報が早かったのだと思っています。その要因とは以下。
① CRR Global JapanのICF担当としてアドバイザリーボードに2020-2022年参画をさせて頂いていたことで、チームコーチングコンピテンシーができることやACTCという新しい資格が生まれるという情報を得ていたということ
② 2022年にICFより新しいACTCというチームコーチングの資格運用パイロットプログラムに参加しないかというメールが来た。(ICFの会員であったこと以外に何故私にこのメールが来たのかはわかりません)
ということで私には早く情報を得られたランクがあったとも言えます。だからこそこの体験を皆さんにシェアすることで還元させて頂きたいと思います。

 

 

ACTCとは?

ACTCとは聞き慣れないかもしれませんが、ICF(国際コーチング連盟)がACC,PCC,MCCに加えて新しく2年前程にチームコーチの資格を定義しました。Advanced Certification in Team Coaching の頭文字でACTC。基本的には、ACC、PCC、あるいはMCCを保持している方がAdvancedとして取得できる認定資格です。チームコーチである前に、コーチングの基本は抑えている方が対象になります。2024年1月現在で、ICF Globalの正会員で登録しているコーチの数は全世界で4万人に及びますがACTCを取得しているコーチは300名弱と極小です。個人コーチングに比べてまだまだ圧倒的にコーチの中でも極小ですが、希少価値が高いとも言えます。

 


ACTCの取得プロセス

要件は以下(ACC,PCC,MCCホルダーに限る)
・60時間以上のチームコーチング教育を受けていること
・少なくとも5年以内に5つのチームに関わっていること
・5時間以上のチームコーチングスーパービジョンを受けていること(認定スーパーバイザーによる)
・ICFのチームコーチング資格試験にパスしていること
上2つはORSCプログラムで応用コースパス以上を終了し、個人でクライアントシステムを5つ以上経験すれば条件はクリアになりますが難点は以下2つの項目です。
・5時間以上のチームコーチングスーパービジョン(認定スーパーバイザーによる)
・ICFチームコーチング資格試験
この2つが現在日本及び日本語での提供がありません。
(2024年1月時点※未来は変更になる可能性があります)


私はGlobalで認定されているプログラムを受け、資格試験も英語で受けました。英語が可能な方は是非チャレンジを。資格試験はACC,PCC,MCCの試験は日本語で受験が可能なのでACTCもいずれ日本語受験は可能になるとは思います。(いつになるかは分かりません)

私は初めから英語がイケる派では全然なくて、初回のExamは2022年に受けており、英語力が厳しくて撃沈しました。そこから通訳をつけたり、つけなかったり何度かトライしてようやくパスしました。(最終的には通訳はつけておりません)
英語ができる方であっても、シナリオケースの問題は通常のACC,PCC,MCCの試験ICF Credentialing Exam(旧CKA)よりも当然複雑なケースになりますので対策が必要です。

 

ICFのチームコーチング・コンピテンシーとは?

ICFは2020年12月にコーチング・コンピテンシーに新しく「チームコーチング・コンピテンシー(英語)」を発表しました。更に2022年2月にICF Japanより日本語訳が発表されました。
まさにこの10年でコーチングの市場が拡大し、いよいよチームコーチングへの時代の要請が高まってきた証拠でもあります。このチームコーチング・コンピテンシーは個人コーチ向けの「8つのコーチングコンピテンシー」がベースとなりそれに付随する形で成り立っているものです。 CRR Global Japanでは年に1,2回、チームコーチング・コンピテンシーの勉強会を開催してますので、この資格取る取らないに関わらず、システムコーチとして世に立つなら為になると思いますのでチェックしておいてください。(私はCRR Global JapanのICFの初期担当としてこのプログラムを最近卒業された森川有理さんと共にこちらのプログラムを作りました)

 

 

個人的に大変だったこと

個人的には「試験(チームコーチングのシナリオ判断)」と「それを英語で理解」この2つが大変でした。

皆さんICF Credentialing Exam(旧CKA)の試験でご存じの様に、どこを間違えて正解が何か教えてもらえないので失敗から学ぶができません💦

尚且つ、試験の半分はシナリオを読んでベストとワーストを解答するのもICF Credentialing Exam(旧CKA)と同じですが、シナリオの内容がもちろん登場人物が多く(チームなので!)複雑性が増すため時間内に読み切り理解するのが大変です😆

英語ができる方であれば、システムコーチングの実践、特に厳しい実践をしている方ならもっと早く合格できると思います。
(私にとっては英語と時間との問題でした)

 

今後についての予測

チームコーチングへの需要は現在どんどん拡大しています。
現在ORSCコースにはプロコーチ(個人コーチ)でない方もご参加いただける内容になっています。ただACTCを取得してチームコーチとしてやっていきたいという方は、ORSCプログラムにてシステムコーチングを学ばれるだけでなく、是非パーソナルコーチングも学ばれておくことをお勧めします。ICF認定のコーチ養成機関はこちら
なぜならば、このACTCの受験の際にはACC,PCC,MCCいずれかの資格保持が必須になる上にチームコーチングのコンピテンシーは既存のコーチングコンピテンシーの+αの内容だからです。

同時にこのチームコーチングのコンピテンシーを学ぶと、他のありとあらゆる組織に関わるモダリティ(領域)の違いについても理解することになります。ファシリテーション、トレーナー、メンター、コンサルタントなどとの違いを明確に知っておくことも、組織に関わる人には重要です。

チームコーチングの試験の受験を通じて、改めてチームコーチという職業が相当に難易度の高いものだと感じました。例えるなら飛行機の機長が緊急時にいかに迅速かつ適格な判断ができるかが試されるような内容です。

チームコーチングは、個人向けコーチングの何倍ものパワーを使います。先日のORSC15thイベントでも、参加者の方が「システムコーチングやるとクッタクタに疲れる🥴」って仰っていました。私もいまだにそうです。笑。
契約合意からセッションの終わりまでの間にグループダイナミクスとして起こるありとあらゆることに対峙できるようになるには、実践経験のみ!厳しい現場経験もドシドシ積んでおくことがすべて血肉になります。そのくらいACTCの試験内容は過酷なケースのシナリオが多いので心の準備をw笑

ようやく、世の中に「チームコーチ」が認知される時代がきました。システムコーチングを学ぶと何故いいの?ACTCを取得することはおいしいの?という問いについては、ご興味のある方がいらっしゃればお声がけください。

最後に。私のこのチャレンジを支えてくれたのは、一番近くで見守ってくれていた夫です。何度も落ちて凹みましたが「こんな誰もやってないことにチャレンジしてるんだから、それだけで誇らしいよ!」と励ましてくれました。そしてパスした時は、私以上に喜んでくれました。自分以上に自分のことを信じてくれる人がいるってパワーになるなぁって思います。
これもチームだからこそのダイナミクスかなと思います。

”システムコーチは自ら先にエッジを超える”を是非体現し
ここから挑まれる方、応援しています。