こんにちは。
Co-leadersのSHIHOです。
10月1日の東洋経済オンラインでこんな記事がありました。
https://toyokeizai.net/articles/-/377571
これパートナーシップの中でも
TOPを争う論点です。
こういうことって超あるあるです。
だって離婚原因の多くは「価値観の相違」だから。
その中でも「お金」というのは価値観がそのまま現れる。
で、Twitterには
「そういう人とは結婚しない方がいい」
「事前にすり合わせしないの?」
「お金の価値観が一緒のパートナーを選ぶべき」
などいろんな声があるわけですけど、、、
「そんなこと事前に確実な手段で見極められなら、苦労しなくない?」
と私は思いますw(ええ、離婚経験者ですが。何かw)
人間は、
自分と全く違う相手になぜだか惹かれてしまったりするし、それって、「その違いをどう乗り越えますか?」っていう命題を与えられているんだと思うんですよ。
だからね、あ、ダメだ!と回避し、また別の相手になったとしてもその命題に向き合いきれるまで、ずっとついて回るテーマになるんだと思います。(バッサリ)
本人のメンタルモデルの問題でもあるから。
なので、1、2回の離婚くらいいいじゃん
という方は全然スルーして頂いてOKです。
(向き合う事が全てなわけでも無い)
いやいや乗り越えられるもんなら乗り越えたいし、向き合いたいよという方なら是非読み続けて頂けたら幸いです。
ちなみに、こんなんで変わらないよ!というお叱りもあると思います。意図した通りに進むことはなく、常にシステムの状況によってプランは作り変えていきますので。
その上でシステムコーチだったら、どんな風にこの夫婦を見立て関わるのかというのを勝手に考えてみました。
この夫婦の現状
<強み>
コロナ禍でも1人は収入的に安定がある(共働き)
マンションを購入している(課題にもなる)
好きで結婚している
猫が好き(共通の趣味)
2人とも家にいる時間が多い(話せる時間はある)
※この情報からでは若干厳しいけど。。
<課題>
男女の間に年収差、頭金支払などランクがある
お金の価値観に対してお互いがお互いを認めていない
毒素がでている(男→女:非難/女→男:侮辱)
未来の生産的な議論はできていない
お互いに大事にしたいニーズ(仮)
男:安心安全、大丈夫という自己肯定
女:心の余裕、自由にお金が使える自由
未来のありたい姿(仮)
ハイドリーム:(最高の未来)
女性側が自分のランクに自覚的になり、
彼が金銭的にケチケチしている奥の理由を受け止める
男性側が、自分の正直さに気づき相手を責めずに
嘆きや不安が打ち明けられる。
結果、女性側の嘆きや痛みも打ち明けられる。
結果的に、それが2人の器に受け取られ、
2人でこの問題を乗り越えようと受容し助け合える。
ロードリーム:(最悪の未来)
お互いが自分の殻に籠り、相手を否定し続けて
傷だらけになり別れる。人への不信感が募り
別れた後も、自分のパターンに気づけず
お互いに再婚したとしても繰り返す。
これは絶対ではなく可能性の一部としての考えです。
もちろん離婚するのがダメなわけでもないし、
そうなることが2人のよりよい関係性に必要な場合もあります。今回のケースでは2人は既に別れたという事実しかなく、どうなりたいか?を聴くよしもなく、想定になっていることを事前にお許しください。
ただですね、
言いたいのは、、、
決して特別なケースではなく
夫婦において、とてもよくある。ということです。
システムコーチとしては、
そんな現状とありたい姿というのをそれぞれから
ヒアリングしていき、”システム”(WE)としては
どんな状態になりたがっているのか、
ということを見立てます。
そして適切なツールを選ぶのですが
(ツールは40以上もありますw)
これも正解はありませんが、私の考える例でいうと、、、
●関係性の四毒素
これをまず扱います。関係性に毒素が出ていることがみて取れるので、”教育”的な要素として自分のパターン、相手のパターンを認識します。そして私達(WE)としてこのパターンに陥った時にどうするのかという、プロトコルを作成して貰います。(まず、自分たちの姿に自覚的になる、ということをしていきます)
●ランクの教育
2人の間では当たり前にあることではありますが、
”ランク”いうものが関係性に影響しています。
お互いにどんなランクがあるのか、
ランクに無自覚であるとリベンジが起こります。
自他共、シェアしていくことで、まず「ランクがある」ということを認識します。(前に置くだけ)
●価値観のあぶり出し(ランズワーク™)
2人の行動の奥にある願い・価値観(大事にしたいこと)が聴こえてきますでしょうか?
「たまには贅沢をしたい」
「ものは必要最低限でいいので、無駄なものは買わない」
という行動(想い)の奥にどんな価値観をもってそれぞれは生きているんでしょう?
国のメタファーを使って、それぞれの国を紐解いていきます。そして私でもあなたでもない、「私達(WE)の国」を作るには、お互いのどのような部分を輸入しあって国を作るのがいいのでしょうか?
自分の内面に起こっていることに気づく力を:EQといい、他の人はどのように変化に対応しているのか、自分はどのように彼/彼女をサポートできるのかを分かる力を:SIといいます。
そしてこのシステム(WE)として何を願っているのかということに気づく力を:RSI(Relationship system Intelligence)といいます。それを育みながら、アウェアネスを高めていきます。
●なぜ2人は一緒になったのかを思い出す(神話の起源)
関係性の起源の物語はパワフルですが、時に変化の中で忘れ去られてします。婚活アプリで出会ったのであっても、お互いに結婚に対しての想いや、期待があったはず。そして数ある中から選びあったのは、決して偶然ではないはずです。
その起源に迫り、関係性にエネルギーを吹き込みます。
●この2人の関係性から作り出したい世界はどんなものなのか共有ビジョンを描きます。(ビジョンから落とし込む)
これは言葉では説明できませんが、視覚や体感覚など、言葉を超えたチャネルを使ってお互いのビジョンを重ね合わせます。
そこから紐解いていきます。システムの未来のありたい姿がみえてくるでしょう。
●そんな世界を作り出すために、お互いに合意しておくといい態度・姿勢・哲学はどんなものか?(メタスキルの輪)
どんな夫婦でいたいのか、その大事なキーワードを7つ絞り、それぞれのメタスキル(態度・姿勢・哲学)を味わっていきます。自分は何が得意で、何が不得意なのか、この関係性において自分は何に意識的でいるのか、そんなことを合意していきます。
そう、やる内容自体はこれが答えでもなく、ただの一例です。
少しずつ少しずつ、
「私とあなた」が指を指し合っている状態から、
「私達(WE)」の視点を持っていくということをトレーニングしながら、自分の思っていることを可視化していくというプロセスを辿っていくのです。
これは精神的に”お互いが”成熟していくことも求められます。人によっては、「アイツが悪い!」「向き合いたくもない!」と言って同じテーブルにつけないケースも多々あります。
コミュニケーションの危機を感じて、
「私達」(WE)として成長したい、
と思えるならば機能するかもしれません。
ただし残念ながら万能ではありません。
正直、システムコーチングというのは、ツールの名前だけ描いてもそれが何なのかは分からないと思います。(体験いただくか、コースで受講頂くと分かるかもしれませんが)それを承知の上で、システムコーチが何をどう見立て、どう関わるかということは、ほとんど公開されない部分なので、理解されないことを前提で言葉にしてみました。
そういう意味では非力だとは思いつつ、人間関係の問題は大概、「私」と「あなた」という分断の間にあります。これが「私達(WE)」という視点を持つだけでかなりインパクトのある視点に変わります。要は、この関係性を作り出しているのは、自分も半分加担しているのだ、ということに気づくからなのです。
システムコーチがやっているのは、
ただ関係性システムを1つの生き物と捉え
ただただその姿を明らかにしていくという
(Reveal the system to itself)
シンプルなものなんです。
夫婦だけでなく、組織、チームでも同じです。
上司部下、部署間でも同じことが起こっていませんか?
▶︎実際に夫婦でシステムコーチングを受けた方の感想はこちらです。
※こちらのご夫婦に実施したツールはまた別です。システムの今いる状況に応じて使うツールは異なります。
https://ameblo.jp/wlb-vision/entry-12625124169.html