【第1章】2012年11月 | ステップファミリー×組織開発

ステップファミリー×組織開発

どん底だったシングルマザーの時代から幸せなステップファミリーを築いた軌跡。現在はパーソナルのコーチング(1on1)と組織開発や関係性のシステムコーチとして、あらゆる組織や家族・カップルの応援をしています。

2012年11月

私は迷っていた。
やりたい方向性を見つけたような気がした。いや、見つけた。

でも、それを実現する怖さ、覚悟はあるのか。
100時間の有料コーチングを自分はやりきれるのか。
料金的な折り合いはつくのか。
58万円。シャレにならない金額。
仕事と、家庭とでもパンパンな毎日。
今なのか。

でも、この学びは止めてはいけない。
そんな気がした。


私は現在31歳、子供が生まれて半年の時に離婚をし現在4歳になる息子がいるシングルマザー。両親と同居をして、フルタイムで働いている。
仕事はキャリアカウンセラー。人材紹介の会社で登録者のマッチングやキャリアカウンセリングを行う仕事をしている。住まいは実家の千葉。勤務先は都内。通勤には1時間半はかかる。
通勤の時間は唯一の自分時間。twitterやFacebookを見たり本を読む時間は私にとって贅沢な時間。でもSNSにはめったに書き込みはしない。投稿するのは、週末の子供との時間のことくらい。


2011年からの1年で、「コーチング」というものに出会ってしまった。
出会ってしまった・・という言い方は、実はとても魅力的で刺激的で、そして手にとることができないようなモノ。同時にこれを選び学ぶということは、時間もお金も相当な覚悟を要する。そして一部では宗教的、とかそれを学んで何になる?などと揶揄されることもある。必死でその価値について、探ろうとする自分がいた。保障も欲しかった。
でもネットを検索して出てくるのは、この学びに価値を見出さなかった人があれやこれや書いているだけ。本当に価値を見出した人はそんなところに書き込んだりしないのだ。


ぐるぐるしたけれど、やっぱり私はコミットしてみたくなった。
昨年から学んできたコースのリーダー、自分のコーチなどの在り方に魅了されていた。皆かつては有名な企業に務める優秀な方っぽいのだが、そのガツガツさや油っこさが皆無。ただ目がキレイなんだ。その奥にある生命や人の尊さを見つめているようなおおらかさ。それから、コースの中で過去自分のどん底の経験を更に更に味わって、そこから立ち上がる体感覚を得て、本質的な何かを掴んだ気がしていたから。(でも掴みようのない感じ)
歩みを進める。


そのために、まずは親への説得が必要だった。


私がやりたいことを実現するためには、子供を見てもらうということへの同意が必要だから。(うまく頼りながら一緒に生活していくには、全てを話信頼しあうベースが必要だと考えていたから)ただ親としての見解はそれぞれだった。
父は、私が選ぼうとしているその道は、「ビジネスの観点」で未来があるのか。コーチングがビジネスの現場でも必要とされていることは実感がある、しかし私がやろうとしているのはエグゼクティブではなく、一般人。それは時代の先を行き過ぎてはしないか。儲かるのか。
母親はこうだった。フルタイムで働くことは前面的にサポートしている。子供の習い事の送り迎えも平日はフルで請け負っている。更に夜というのであれば、自分がコーチングをする時間には、完全に子供を自分で寝かしつけられるようになるのであれば同意。ただでさえ少ない子供とのスキンシップ、更に減らすことは今の子供にとってよくない。

ごもっとも。
でも一方で、実現したいことに対して本気であるからこそ、それで諦める選択肢はなんども悩んだけれど、なかった。

了解。子供の寝かしつけは絶対に21時台に自分でする。
2週間に1度のグループコールの際だけ、頭を下げて寝かしつけをお願いをした。

もう後戻りはできない。


【第2章】