この時期になると、我々は受験を控えた中学生の動向がどうしても気になります。

この地域は再編によって二校となり、我が商業科(本校の呼び名ではビジネス情報科)にとっては、若狭高校時代と比べて何かにつけ不利な条件での競争となります。

ひとつは若狭高校からの移設とはいえ、若狭東高校としては新設であることから、ビジネス情報科での学習イメージがわかりにくいという意見をよく耳にします。

そもそも商業科の学習自体が、物を作る工業科や農作物を育てる農業科、魚を育てる水産科に比べて“曖昧”であることから、わかりにくさが全国的に指摘されていることでもあります。

また、企業経営者や金融関係者、株式投資をされている方にとっては簿記の重要性は当たり前の事ですが、一般的には伝わりにくく、難しい学習というイメージのようです。

では、他校はどうなのかというと、福井商業や武生商業は地域の人気校としてのポジションを確立しています。そのポジションに至った理由は、やはり進路実績の積み重ねだと思われます。

先ほども述べたように、商業の学習が曖昧でわかり辛いのはどこでも同じことです。曖昧であってもその進路実績を見ると、卒業生の出身中学の先生方や保護者が注目をしてくれます。また、地域産業界も商業を学ぶ生徒を高く評価し、その話題を地域で耳にするなどで商業科に振り向かせてきた歴史があります。

私たちのビジネス情報科も一期生を今回送り出し、その実績を着実に積み重ね、中学校や地域に注目される存在になっていくことが重要だと思っています。

(担当 櫻井)