恐竜の起源に最も近いとみられる新種の爬虫(はちゅう)類の化石が、タンザニアの三畳紀中期(約2億4500万~約2億3700万年前)の地層から発見された。米コロンビア大などの研究チームが4日、英科学誌「ネイチャー」に発表した。三畳紀後期(約2億2800万~約2億年前)と考えられてきた恐竜の誕生時期が、今回の発見で三畳紀中期かそれ以前にさかのぼることになりそうだ。

 新種爬虫類は、全長2~3メートルで四足歩行していたとみられる。下あごの先端は歯がなく、とがっているため、くちばし状だった可能性がある。歯の形から植物食か雑食だったとみられる。スワヒリ語で「祖先的な基盤爬虫類」を意味する「アジリサウルス・コングウェ」と名付けられた。

 現在知られている最古の恐竜は、三畳紀後期のエオラプトルなどの肉食恐竜。今回発掘された化石は、股(こ)関節の形状から、爬虫類に分類された。一方、従来、恐竜に最も近いと考えられていた三畳紀後期の爬虫類と、あごなどの特徴が近く、研究チームはこの爬虫類の祖先と位置付け、恐竜の起源に近い種と結論付けた。

 真鍋真・国立科学博物館研究主幹は「二足歩行の爬虫類から恐竜が進化したと考えられてきたが、初期の恐竜が、より多様だった可能性が出てきた」と話している。【永山悦子】

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