「1Q84 book3」 | BESPOKE

BESPOKE

芸術をめぐる冒険と、最近思うこと、いろいろ。


BASICS+CONTEMPORARYS

ついに最終巻、さらに深く森の奥へ。



この作品が持っている雰囲気は、

映画や音楽のコンサートのような、流れるような物語。

多くの謎がふわふわと浮遊しながら、

一つ一つの問題を置き去りにして、なおかつ複雑に関係して進みます。

メインの物語はやはり「青豆」と「天吾」の恋愛です。



総まとめコンテンツ:

スポーツインストラクターの「青豆」は

裏の顔があった。

殺し屋として、虐待されている女性を救うため

男を殺す。

彼女にとってそれが今を生きる目的になっているかのように。

家族が熱狂する宗教から逃れるため絶縁し、

孤独に生きてきた彼女にとっては

年上の男性との夜遊びと

ひそかに恋心を寄せる小学生の頃の思い出しか無かったから。



予備校の教師として働き、作家を目指す「天吾」は

わけあって少女が書いた小説「空気さなぎ」の

リライトをすることになった。

圧倒的な世界観と

不思議な少女の魅力に引き込まれてしまう。

母親に捨てられ、母親の不倫相手の幻惑に

今でも悩まされる彼は、

自らも不倫をして気を紛らわせている。

彼もまた父親との確執により孤独な傷を抱えていたのだ。


そして膨れ上がった欲望の結末。