人情 | ウィッツ青山学園高等学校 ★教員ブログ★

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教職員が日替わりで学校の様子をお伝えします。



みをつくし


くもり
花粉症による鼻のかみ過ぎでティッシュが手放せない母さんです。 こんにちは。


今日は本の話を…。

このところ少々夢中になっているのが、高田郁さんの「みをつくし料理帖」です。(シリーズ10巻中 5巻まで読了しました)

これは少し前の作品なので、読まれた方も多いと思います。 全く知りませんでしたがドラマ化もされていたんですね。


実は、この本「かなり面白いらしい…」という噂?は聞いてはいました。
とは言うものの、何せ「シリーズ物」でしたので、途中から読んでも面白くなかろう と食指が動きませんでした。

それに、「料理の話」から連想するものと言ったら レシピ位しかなく…、あまり広がりを感じなかったからなのです。
もっと早く気づけばよかったと後悔することしきりです。(笑)


時は江戸時代。 大阪で起こった大洪水で天涯孤独になった主人公の女の子が、江戸で料理人として 試行錯誤を繰り返しながら、幾多の困難を乗り越え、周りの人達に支えられながら、明るく前向きに生きて行くという話。


町人の目から見た江戸時代の人々の暮らしぶりが鮮やかに目に浮かび、想像力をかきたてます。


主人公は、幼い頃、有名な易者に「雲外蒼天」と言われます。
「雲外に蒼天あり」
(暗雲の外に出れば、蒼穹(あおぞら)は広くあたたかい。
 困難を乗り越え、努力して克服すれば、快い青空が望める)


正に主人公の人生はその言葉通りに展開していくことになるわけです。

読後感が実に爽やかで、心に温かい風が吹きます。


さて、周りの人と比べて落ち込んだり悩んだりしているあなた、「人には其々の生き方がある…人は人、自分は自分」 分かっていてもその迷路から抜け出せないでいるあなた。 
人情味あふれる江戸の人達の心に触れてみませんか?