承前
そんなわけで「水曜日のダウンタウン」デスソース1リットルの戦友、アンジェラと別れてから、
 
趣味の美術鑑賞へ。サントリー美術館「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品展」。
大好物ばっかりでした。メシウマ。神様ありがとうございます。
これからもよろしくね。最後まで見ていてね。

 

 
テレビロケはそんなにしょっちゅうあるわけではない一般人ですし、日常は花とパンと空と電信柱と写真とギャラリーで終始。
地味な暮らしがつづく。いいじゃないの憧れても素敵なショウタイム。
 

 

 
 
大会が迫ると自分を追い詰めるために(?)梅干のような手間な作業をやりたくなるこの矛盾。
 
笙野頼子さんの『片付けない作家と西の天狗』の中に、論敵との孤立無援の文学論争にあって、
なぜか梅干を漬けるというような儀式をするということが描かれてあったのですが(論争が始まってから掃除が一切できなくなったのにもかかわらず)、ちょっとその気持ちがわかりました。
 
女王戦が近づいているなら、毎日食べ放題とかチャレンジとか足しげく通って
胃を鍛えるべきなのではないか、そう思うひともいるかもしれませんが、
 
それはもう10年以上前にさんざんやった笑。アンジェラともLINEのやりとりで共感したのですが、
大食い番組や大会に出たばかりのころはすべてが楽しく、トレーニングも新鮮なわけですが、
3年も経てば、おなかいっぱい食べてみたいと思っていた食材はことごとくやりつくし(大食いに適した食材というのが
あんがい少ないせいもありますが)、
 
どこかでマンネリズムと共存していくようになるものです。
 
偉大なマンネリズムとはなにか。王道一直線。奇を衒うことは邪道と思います。
私は自分の考える王道でストレートに勝ちたい。私が勝つパターンは危なげなく勝つことしかないのです。
気が弱いので捲って勝ったことなど一度もない。
 
2018年の女王戦ではいくつもの敗因がありましたが、自分は抜き返すことはできないと思いました。
負けず嫌いではない。自分なりの美学があり、その美学に悖ることは死んでもできない。そこが弱いところ。
 
最初から最後まで先頭にいたい。
 
悠々と勝ちたい。
それが私の美学だ。笑わば笑え。
 
 
だったら、美学を貫けるように準備するしかない。
 
 
 
ということで、大食いYoutube動画にしてはたぶん、重量が多い8㎏の
動画をあげたりしていました。
 

 

 

 

 

 

 

 

とにかく時間も体力もない。仕事は自営業なので9時5時じゃない。14時間から16時間くらい取られる。

つねに寝不足のかたまり。息子も4月から働きはじめたけれど、まだフォローは必要だし、

 

大食いだけに集中できるひとたちと戦うのは楽じゃないのよ。

飾りじゃないのよ涙は。

 

ということで、Youtubeの動画はトレーニング兼用になっていました。

それはあなたも同じこと~♪

 

 
そんな大会が近づいてきた6月下旬、われらが岩手県立美術館から、
SNS Special Supporter への依頼メールが。
 
えー。いまそれどころじゃない笑。
 
 
という本音を言うのは美学に悖るので、なんでもない顔をして、
 
熱心に足立美術館展ツイートを上げまくる私。だれがいままさに大会に
向かう新幹線の中で上村松園について、竹内栖鳳について、横山大観について
ツイートしまくっていると思うでしょうか。
 
だって新幹線の中で大食いのトレーニングってわけにもいかないしねえ。
ひでえもんです。
 
 
image
 
たいていの選手は東京在住でしたが、私やアンジェラなど遠方に住んでいる選手は
大会一日目の集合場所に近いホテルを取ってもらっており、いわゆる前泊だ。
 
この日もホテルにチェックインするまでけっこう時間があったので、
東京都庭園美術館に向かい、SNSに画像ツイートをあげまくりだったのですが、
 
東京都庭園美術館でアールデコのルネ・ラリック展についてつぶやきつつ、
あしたは大食い女王戦か~と思っている人がいるでしょうか。いや私しかいないだろ。
 
自信はない。
 
またアンジェラに負けたらいやだなーとふつうに思う。負けるならアンジェラに決勝で負けるならまだいいけど、
予選リーグでアンジェラと潰しあいで負けたらやだなー。でも肉リーグにふたりとも入っていそう…。ステーキだったら確実に負けそうでいやだ。
 
ううう。やっぱり新人や若い人を優先的に決勝に残したいだろうし、
予選リーグから事実上の決勝(その程度の自負はあるわ当然ね)で視聴者を引き付けたいというのもあるだろうしなあ。
 
ともはや肉リーグでアンジェラVS菅原が既定の事実であるかのように考えていた私です。この妄想はアンジェラとふたりで話すと熟成されてしまい、もはやふたりが肉リーグ以外のパターンが想像できない。困ったもんだ。
 
てかそう考えていれば、実際にそうなったときにみっともなく狼狽えることもないでしょう。
自分の美学として、感情を露わにして騒ぎたくない。それも想定内、みたいな顔をしていたい。
 
まあテレビ的には大げさなくらいのびっくり顔や泣き笑いがいいんだろうけど、
性格的に大げさなことが恥ずかしくてできないんですよね。
 
 
 
大会前々日、カワちゃんことカワザイルさんの動画に刺激されて、
よっしゃあ、俺もやってやらい!と吉野家の牛丼並盛25個を買い、
(カワちゃんも25個積み上げていたので)
 
女王戦前の最後のトレーニングだ!
と思った私です。
 

 

 

しかし20個以上のご注文はごはんを新たに炊くところからなので、
3,40分お時間いただきますけど、と言われたときの恥ずかしさったら。
 
恥ずかしい。
 
しかし恥ずかしいけど、一度くださいと言ったものを、じゃいいですとは言えないし。
恥ずかしさを忍んで25個の牛丼並盛を買って帰りましたよ。
 

顛末はこちら↓

 

 

 

 
ちなみに前々日(6/30)も最低限のトレーニングはやる予定だったのですが、
 
彩園子へ「うちわ展」を見に行って、

 

 
ものすごい夕焼けの中を盛岡フェザンにでかけてお土産お菓子を物色して、
 
結局この日はそれで終わりました(笑)。自分でもなにやってんだ!と思いましたよ。
 
女王戦で会う14人のみなさんへ盛岡のお菓子(大きいと運ぶのが大変なので小さくて盛岡らしいパッケージ、という欲張りな希望に合うお菓子を探すのに時間がかかった)を贈ろうと思ってぐるぐるしたわけです。
 
このために大食いスタッフの方に、みなさんに手土産をお渡ししたいのでお名前を教えてください―とLINEしたわけです。
この日はお菓子を買って帰って、一筆箋と名刺をそろえて、で終わった笑。
 
大会で負けたらこの日のことを悔やむのかなあとも思いましたが、
 
この日のことを悔やまないために勝つんだよ!それが女王だろ!と元女王のくせにまるでいまでも女王であるかのようなことを考えてしまいました。女王ではない立場で女王戦に出るのは久しぶりだったので、
 
なんか挑戦者の気分が全然盛り上がらない。
 
てかこの記事を書くために「最強大食い女王決定戦2021」の配信を見ているのですが、
編集でそうなっているだけかもしれないけれど、
みんな倒したい相手に菅原菅原言い過ぎ。
 
女王はアンジェラなんで!アンジェラのことも思いだしてあげてください。
 
まあ女王より元女王の方が簡単に倒せそうって考えは間違ってない笑。
正解だな。
 
 
元女王から「元」を取る大会前々日。