きのうまでだった、Borderless 岩手大学・美術書道有志展覧会
アートスペース ムーニ に行ってきました。

 

 
展覧会お知らせのこちらのはがきにも、
書道、デザイン、油彩などのコラボレーションがあり、
 
コロナ禍で連絡はLINEを通じてで、密を避けるために全員が
揃うことはなかったそうですが、
 
 
四季をイメージしたこちらの作品にも書道と絵画の共同があります。
 
全体につくりての自発性を感じ、楽しんでつくっている空気が伝わってきて、
書道と絵画のみならず、陶芸もクラフトも写真もある多彩な作品群なのですが、
 
若いひとたちの生命感が感じられ、明るく透明感のある場になっていた気がします。

 

 
この展示のはがきの中に、数年前から知っている女の子の名前を見つけて、
これは絶対、と思ったら当日会場に本人がいて、ひさびさの再会もうれしかった。
 
彼女は二十歳の記念に、ホームスパンの生地をデザイナーに
仕立ててもらい、公会堂で記念写真を撮る、
 
という一連の写真をアルバムにしていました。
ホームスパンの生地、デザイナー、その工房、家族、髪をカットする母親と娘、
公会堂での撮影…彼女自身の作品というより、家族と一緒に紡いだ記録という感じで、暖かないい写真集でした。

 

 

 

 
こちらはもうひとり、当番で在廊していた方の作品で、
星空のベッドはLEDでセンサーで灯がつくようになっています。

 

 
そういう設置が可能だったら、暗い中においてライトアップしてあったら、
それもよかっただろうなあと思いました。
宮古出身で、眠るのが好きだそうです。ものをつくるのが好きということで、
電子工作を続けてほしいと思いました。

 

 
こちらは一目見て引きこまれた陶芸作品ですが、
 
自分の顔を鏡で見て、いろんな表情を作品に入れています。
目玉は入れていないところがポイントです。
 
真上の顔は大きく口を開けており、開口部にもなっています。
 

 

 

 
鼻の下から唇にかけて緑色がかかった釉薬が流れるようにかけてあって、
鼻血のようです。ユーモラスで哲学的な不思議な造形でした。

 

 
もうひとり、先日の彩画堂さんのワークショップでお世話になった
高橋祐奈先生の「零戦」。
 
反戦の意図はなく、子どもの頃からとにかく零戦が好きだったということで、
本体はクラフトで塗料でメタリックにしあげてあります。

 

 
先日のCyg「日々を紡ぐ」展で拝見したキムラタイコさんの作品の血縁のような…と思っていたらキムラタイコさんもいらっしゃって、


 

 

 このころころした「わたげ」達を慈しむようにご覧になっていました。

 


油彩画なのですが、スマホに撮ると写真みたい。

よく見るような光景なのに、ここを描こうと思うのもセンスを感じます。

どの作品にも作者の個性を感じました。キャプションもすべて手書きでしたが、この曲を聴きながら制作しましたとか、この曲のイメージで描きましたという言葉が複数あって、

コロナ禍にあって音楽が友達だったのか、美術と書道だけではなく音楽についても融合する感覚があるのかなと思いました。