水曜小台風〜カンザスハリケーンのひとり芝居(盛岡、京都)なので小台風なのですが、
12月の最後の公演ではスワンボート藤原さつきさんを「左様ならば、是にて御免〜社会人篇」に招いて、代表ヒノモトさんは初披露の「女子大生篇」ですごく楽しかった。
演出や役者の個性で同じ物語が変幻するのが…。
今夜は岩崎野花さんが1000kmのみやこ京都から登場。いままで一人芝居だった「バベルの軌跡」を二人芝居でやるのかな…
と思っていたら一人芝居×2だった。
恋人に重い女と思われたくなくて、軽佻なギャルを演じるほんとうは彼を一生懸命に愛している女の子と工事現場で働く「ケーたん」のすれ違う気持ちと噛み合わない言葉。
神が驕った人間たちに互いの言葉がわからなくなるようにしたため、壮大なバベルの塔は落成せず、崩壊してしまったという伝説を思わせる。二人で舞台に立っているが、ずっと一人芝居×2のままで、あれ?かぶさって聞きにくいぞ?という瞬間があったけど、それこそ「バベルの塔」だった。
元ヤンキー(決めつけ)のお兄さんが3ヶ月キツい仕事を掛け持ちしてやっと買えた指輪さえも2人を繋げはしなかった。
事切れたダンボールの中の子猫と、
男の愛情を見失って宙を見る女の子(この時の表情とライティングが哀切!)がどこかで重なるような幕切れだった。
そして新作「獄卒ゲートキーパーズ」がとにかく可愛かった!
「よしこ」から貰い受けた衣裳が嵌まって、セットはシンプルで抽象的なのに衣裳がいつも決まっているので、その世界にスッと入っていけるのだ。
上演時間も短めで、楽しくて可愛くて、やはりそれだけではなかった笑。
もう一回見たいと思っても、たった1回の新作なのでした。えーーーーっ‼︎
風のスタジオを出ると夜で路面が凍っている、という去年の今頃が思い出される。
出てわかったことがすごくいっぱいあるので、人生無駄ってないなあと思う。
小台風では何しろリハーサル室でもある風のアトリエなので楽屋が見当たらず(作ろうと思えば作れるだろうが)、
メイクしつつ着替えしつつ、おしゃべりしながら時間になると受付アンケート回収照明音楽空調貼り紙などを一手に引き受ける川端佳人さんが照明を落としドアを閉めCDを入れ替え、
物語が始まる。
コロナ対策もしっかりやって客数は10人定員です。
今月はついに川端佳人さんの作品「テレキャッツ」が「ソライロノカラ」と上演されるのも楽しみです。