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気のせいだとわかっているけど、車内でマスクしていると20年以上鎮静化していた車酔いが復活する気がする

 

 

。ちょっと考えたんだけど、私の母が猛烈な車酔いのひとで、酔わないためにマスクをしていたんですよ。マスク=車酔いの刷り込みのせいじゃないかと思うの。

 

昔のことなので、あの白いガーゼの洗って使えるマスクですよ。晩年まで白いマスク愛用していたなあ。

 

私も弟も車の免許を取るまでひどい車酔いに苦しめられていたけど、大人になってから、やっぱり母のあの異常な車酔い対策に影響されていたよね、という話をしたことがある。

 

まず前日から飲食を控える。当日は飲まず食わずで乗り物酔いの薬を服用。車内に入ったらマスクをして目を閉じる。もちろん、酔った時用のハンカチとかビニール袋は完備している。

 

本人だけが酔うならいいんだけど、私たちにも、酔うから飲食をひかえなさい、窓の外をみていなさい、本やマンガは酔うからダメ、と酔うから攻撃がすごかった。もしかしたら、私も弟も本来は酔わない体質だったのかもしれないけれど、そんな母と幼児から車に乗っていれば洗脳されるのがふつうでしょう。母親の影響力ってものすごいものがあるし。

 

母の乗り物酔い歴は幼児期かららしく、祖父母は体の弱い長女を特別扱いして、遠足はオールパス(そんなワガママが通用したのかと思うが、祖父が祖父なので通用させたんだと思う)、かわりに祖父母(母からすると両親)と母の3人で温泉に行っていた…って弟と妹はおいてけぼりかい! 当時は祖父が戦後のどさくさに紛れてはじめたパン屋がイケイケだったらしく、従業員のほかにお手伝いさんもいたと聞いたことがあるので、幼い弟妹の面倒をみる人手は足りていたのでしょう。

しかしすごい待遇だな。

 

そんな育ち方をしたなら、乗り物酔いのはげしい娘にも学校を休ませるくらいしてくれてもよかったと思うが、そんなことは一度もない。私は遠足の朝、学校まで500Mくらいから乗り物酔いを発症したものです。遠足の朝校庭に並んだ大型バスのエンジンの振動で気持ちが悪くなり、近づくにつれ独特の匂い(昔のバスは排気ガスの匂いがすごかった)が漂ってますますぐったりして、乗るまえから酔っているのであります。

 

遠足は前日のおやつを予算内で選んでいる時が楽しく、遠足そのものはずっと地獄といっても過言ではなかったなー。ちょっと元気になってお土産選びとか、友達とおしゃべりとかしていても、バスに戻されたら忽ち河童色に青ざめるのであった。高校の修学旅行でやっと酔わないときもたまにはある、ようになった。バスはだめだけど、電車ならなんとか、となったのは高校からです。

しかし車の免許を取るまでは研修旅行も出張も忘年会(昔は忘年会と云えば温泉に一泊の飲めや歌えやだった。大嫌いだった)も、

乗り物酔いとの戦いで、全然うれしくなかった。

 

いまはどこかに出かけることになれば、それがお遣いだろうと仕事だろうと大喜びです。旅と云えないくらいの移動も大好き。風景が動くのは楽しいね。

 

コロナでマスク着用がふつうになって、どんなことにもいい点を見出そうとするタイプの私は、化粧をしていなくても目立たない、知人に気づかなくてもマスクのせいだと思ってもらえる(実は顔が覚えられないだけなのだが)、声がぼそぼそなのもマスクのせいだと思ってもらえる(もともと声は小さい)、とマスクの利点を挙げて、マスク生活については不平不満は感じていなかった。

 

ただ、車に乗った時のこのなんともいえない感じは苦しく、乗り物酔いのボディブローのようにじわじわ攻めてくる感じと戦いつつ、マスクを外すわけにはいかないという義務感がまた乗り物酔い攻勢を強めるのだった。

 

うーん、マスクにミントでも垂らしたらスッキリするのかなー。

 

思いがけない悩みでした。