(もりげき王6、7代王嵯峨瞳王によるホタテ冠さえも、フェイスシールドヴァージョン)
 
もりげき王は2013から毎年、予選のみの年も、逆に決勝だけの年もありましたが、とにかく毎年楽しみに見ております。
 
短編演劇コンテストで、制限時間も20分まで、キャスト3人までという制限があり、その中で数々の名作が生まれ、できたらいつかもりげき王スペシャルということで、過去の名作を再演してもらいたいくらいのものです。
優勝はできなかったけれどこれが好きだった、という作品をまた見たい。
 
ちなみに初代もりげき王、劇団ゼミナール斎藤英樹さんのホタテ冠。いつのころからか、新しく王になったものはホタテ冠のアレンジを自由にできる権利も有するようになり、もはや冠というより甲冑の域に達している現状!
 
4、5代もりげき王の日本人(ひのもとひとし)さんのアレンジも華麗でしたが、2020年のもりげき王は連覇記録更新もかかっているわけです。

 

 
新人ブロック4組、既出ブロック4組、そして現王の9組による上演台本の販売は初日からあります。
 
昔は王は決勝までその上演内容を神秘のベールに包んでおり、一発勝負だったと思います。
 
去年は6代王も予選から登場し、勝ち上がって決勝という過酷なレースでしたが、見事優勝。
 
王が予選敗退という番狂わせはけっこうふつうにあるもりげき王ですが、鮮やかな優勝劇でした。で、去年から上演台本が販売されていて、これがおもしろかったので、今年も販売してくれてうれしい。
 
相当な手間だと思うんですが、おかげで聞き取れなかったセリフもチェックできるし、見逃していた伏線も理解できるし。

 

 

 
初日の結果発表。
観客の投票によってひっくり返る順位。予選トップの岡村さんは不動ですが、観客の圧倒的支持を得た菊田涅槃さん(地獄新聞)と審査員票では上回っていたにもかかわらず観客の支持は圧倒的少数だった今泉有雅さん(気丈な空論)。じつは私はその希少な観客票の1票を投じたんですけど。こうなると私以外のだれが投票したのか気になる、ってことはありませんわ。

 

 

初期のころは、自分が投票した人が優勝じゃなきゃ納得いかないと思っていたし、審査員の講評を自分の感想の答え合わせのように思っていて、同じ視点があると喜んでいたのですが、

 

それもいまは気にならない。

 

審査員の言葉から多く学んでいますが、演劇の観方は一つじゃないと思うし。

 

 
きのうも私が入れた組は落選したのでした。
 
年齢が審査員に近いせいか、審査員票が多く入る組に入れるけど落ちるというパターンです。考えたら初期からそうだった笑。
招聘された審査員がいる年は、たいてい招聘された審査員は地元の審査員とも違う独自の講評なのですが、なぜかその独自の講評とは意見が合い、ということは私が推す組はやはり落選という…。ここまでくると私が推すと不幸になるのかってくらいのものだ。すみません私なんかが投票して。
 
とはいえ、落選した組の作品も再演してもらえたらうれしいな、という作品ばかりだったので、ほんとうに再演してほしい。審査員からもブラッシュアップして再演してほしいという声が多かった。

 

 

 
きょうの決勝では嵯峨女王に対する男性作家3組の反撃というおもしろい構造になっております。
 
新人ブロック1位 「ちょっと先の未来」 岡村祐作(劇団しばいぬ)
既出ブロック1位「染み」佐藤央臣(劇団ユニット幻灯)
ワイルドカード「怪傑エゴサーチ仮面」藤原瑞基(劇団ちりぢり)
 
ワイルドカードとは、新人ブロック2位の「月の皿」菊田涅槃(地獄新聞)と既出ブロック2位の「怪傑エゴサーチ仮面」藤原瑞基(劇団ちりぢり)のうち、より得票率の高い方が決勝にすすめるというもので、接戦でした。新人の力が高くなってきているもりげき王2020といえると思われます。
 
コロナ下にあって、はじめて「八時の芝居小屋」枠から出て、4連休の9/19(土)~21日(月)のマチネ・ソワレ上演。最終日は11時と15時ですが、まあまあ。
 
観客票は午前・午後の集計ですが、いままで観客票を案分していた審査員票は固定ひとり15票ということになりました。
去年は八芝枠で1日1回上演でしたが、もりげき王始まって以来の大人気で3桁の集客だったのですが、今年はコロナの影響もあり、チケットがネット予約制ということも大きく、観客数は少ないようです。
といっても私はもちろん、1日目2日目の夜しか見ていないわけですが。
 
3日目、決勝のきょうは時間が合わず(竹の子会写真展最終日!見にきてほしいわこちらにも!)その歴史的瞬間にはいられないのですが、
息子を使い魔として走らせるのでした。
息子はメジャー志向なので、つねに1位をひきあてています。親子なのに全然ちがう嗜好&思考。
 
息子は年々私とはいろいろ違う嗜好のひとになっており、演劇もこれは見なくていい、と言い切るときがあるのですが、もりげき王は投票は違っても、あの作品はいままでにないカッコいい男くさい世界だったな!とか、ひとり何役でもきちっと演じ分けてて凄かったとか話は盛り上がるのでした。
 
このご時世でやむを得ずネット配信という舞台があるのでそちらも応援すべきなのですが、ナマを見たくて、二次元コードからのネット予約を入れる私でした。
ではでは♪