こちらがカフェDOMAのあるたてもの。
鉈屋町全体に旧い街並みを残して、そのままの姿でひとを呼ぼう、楽しいイベントをやろうという感じがあるので、鉈屋町に入ったあたりからもう非日常を感じてしまいます。
艶のある焦げ茶色の柱や窓枠、桟が目に心地いい。展示されている作品が手招きしているようです。
テーブル席はいくつもあるのですが、細長いつくりになっている奥のスペース(画像は撮り忘れたのですが、高橋克彦さんの寄贈の本がずらっと並んだ本棚があります)にしました。
テーブルも木製で艶があって、加村なつえさんの作品を軸ものに見立てれば、茶室のような雰囲気もあります。
加村さんの作品はタイトルも凝っていて楽しいのですが、「月のような貝と太陽のような雲丹」。
雲丹はカタカナでウニではないところがよくて、目が滑って、太陽のような雲、と一瞬読み、雲丹と雲のダブルイメージがどこかに残ってしまいます。
アンデルセンの小さな人魚の姫を連想したり、金色の鳥と青い海の魚の出会うことのない宿命を考えたりします。
黒田萌さんの「つばき」には「板紙凹凸版」とありました。
パッケージなどに使われている白ボールという紙に紙を貼って凹面を作ったり表層を剥がし針などでひっかいて凹面をつくり、そこにインクを詰めて刷りとる版画だそうです。
モノクロで描かれた椿はやわらかそうで、夢の中の景色のようです。
盛合崇さんのボールペン画は春に彩園子Ⅱで開催された「私の中の世界」ではじめて見て圧倒されて、すきな絵だと思いました。
黒と白の世界は息詰まるような緊張があり、カラーの作品は楽しいキャラクターと相まって思わず微笑んでしまいます。
今回いちばん気になった作品。金色の鯉とピンクの百合の組み合わせが刺さったのか?明るい感じのカラー作品ともちがう、ちょっと屈託のある色味と塗り方だからでしょうか。
加村さんの写真の作品。
「海の街からやってきました展」では水彩(澤田学さんの作品はちょうどほかのお客様グループが座っているところだったので、さすがに拝見できず)、版画、ボールペン画、インスタレーション、油彩…と多彩な表現があり、その多彩な表現の中に海や空を感じさせます。
受付コーナー。芳名帳(カード式でプライバシーに配慮)、ポストカードや画集などなど、ここも見逃せません。盛合崇さんのカラーのポストカードを買いました。
森のコーヒーと鬼くるみのケーキ。ほかではあまり売っていない素朴でおいしいケーキでした。ケーキの上のトッピングはクルミと三温糖かなあ。茶色い砂糖とクルミの存在感がよかったです。
食事メニューもドリンクメニューも以前より充実してきたような気がします。10月の展示替え後にもまた伺いたいので、その時はフードメニューを狙っていこうと思います。
ではでは♪