新型コロナウイルス対策で、休館中の美術館もあるけれど、

岩手県立美術館ではきのうまで、いわてアートフェスタ2019を開催中で、最終日にもう一度見ようと思って出かけたら、

 

思いがけずジュウガツザクラが咲いていました。この品種は

季節に従わず、秋に咲いたり真冬に咲いたりします。

 

 

 

岩手の桜の盛りはゴールデンウィークの少し手前くらいですが、

(年年早まっている気がする)、

アートフェスタ開催中にぽつぽつ咲いてくれた。咲いてくれた、と思っちゃいますね。

 

 
この「風孵る」という作品を撮りにやってきたといっても過言じゃない。
 
孵る、という漢字は、卵が浮いているみたいな字で、
吊り下げられた銀色の卵たちは風を孕んで、きらきら輝いていました。

 

 

 

 

 

 

どんなふうになっているんだろうといつまでもしげしげと見ていました。

 

 

 

 
いろんなジャンルの作品が出ていましたが、今回、書の作品と写真、工芸でいいな、と思う作品があって、
 
10年前までの自分だったら、まず、絵画だけすーっと見ていた気がします。年々、見るのがゆっくりになった。
 

 

 

 
2階の常設展示も4期はまだちゃんと見ていなかったな、と思ってゆっくりみてあるく。

 

 

 

 

 
今回の展示の仕方がユニークで、おなじ作家の作品がいくつか出ていてもまとめて展示というふうにしないで、隣同志に並べることで共通点が浮かび上がったり差異に気づいたりしました。
 
この2点は単純に色が気持ちよかった。春の光の中に混じっているいろんな色だなあと思った。光って色だけじゃなくて柔らかさや暖かさも伝えてくる。

 

 

 
べつに桜は描かれていないし、あきらかに墨田川じゃない感がでているが、脳内でかかった歌は「花」。櫂のしずくも花と散る。

 

 

 
夏の絵だと思う「水着姿」も、夏と決めなくてもいいじゃないかと思った。
 
湘南のサザンビーチ(当時はそうは呼ばないだろうが)でパラソル片手に最新流行のご自慢の水着で春の海をみているお嬢さん。
 

 

 

 

 

萬鉄五郎の初期の油彩画だけれど、ルノワールの薔薇色みたいなふっくらした色みとタッチが春っぽい。

以上は自分の勝手な見立てです。

 

 

 

 
4月11日(土)~は「ムーミン展」。
 
ムーミン族もあれでけっこう冬眠するから、冬眠から覚めたムーミンたちが春を迎えた岩手県立美術館にやってきてくれた、という解釈をするといっそう楽しい。
 
ではでは♪