肴町右往左往物語(令和2年1月27日〜2月2日、いわてアートサポートセンター風のスタジオ)

旋風の劇場vol.1 肴町右往左往物語 (ゲネプロ写真まとめはオススメです)

の楽日2/2に共演のみなさんにサインしてもらった台本。

(ちなみに2月2日は翌3日が立春だったので節分でした。落花生を持っていって豆まきしたらどうかなーと妄想したけど妄想で終わった。)

みんな真ん中はおきあんごさんのために空けてサインしてくれました。

先輩ー佐藤光さん
久保ー久保優希さん
思い出ー高村明彦さん
アラン・ドロンー古屋仁成さん
若おき(若い頃のおきあんご)ー古川聖樹さん
魔女ー魔女菅原 あとで入れようと思いつつまだ書いていない。ちなみにたまにサインをもとめられてもクレジットカードのサインと同じ署名で申し訳ない。

(立ち稽古からの台本は製本していないし、書き込みもすごくてこの倍くらいにふくらんでしまっている笑。「肴町右往左往物語」を思い出すと場面ごとの音楽と照明がフラッシュする感じで、

音楽も入っているかなと思ったけどそれはなかった。自分が好きなシーンは思い出の男・高村さんが理髪店店主が、

「まずは髭から剃ってやるよ」と若おきの顎をクイっと持ち上げ、若おきがおきあんごさんの短歌を詠み、輪唱のように現おき(現在のおきあんごということでおきあんごさんご自身が演じている)が詠み、

「太陽はひとりぼっち」(すごくカッコいい楽曲)が強く入って、暗転した舞台から全キャストが舞台を右往左往し、中心で現おきが「肴町右往左往物語」と書かれたフランス国旗を大きなモーションで振る…と言葉でいくら描いても伝わらないのが舞台。

店でお客様がいない時はiPadで「太陽はひとりぼっち」を流してうっとりしていました。ヤバいヤバい。でもほんとにカッコいい曲なのでぜひ聴いてほしいです。

ちなみに同じくアラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」はアリスの海で遊ぶ場面から肴町の屋上をモノレールでぐるぐる(魔女)、家族でアリスの海で泳ぎまくり遊びまくりからの演劇の海に溺れる若おき、若い頃のおきあんごさんが実際に書いた「バァーン」を演じるアラン・ドロン、その舞台を風のスタジオで見る久保と先輩、

という思い出のレイヤーが重なりまくりのバウムクーヘン状態のシーンで使われています。)


これは終演後のみ販売されていた脚本で、加筆後のものです。この背はいろいろあって私は物語にちなんでドーナツと墨流しのリバーシブルにしました。


作・演出の藤原さんのサインは要らないと思った。作家は作品そのものがサインだから。


初日から多くのお客様に足を運んでいただいていた「肴町右往左往物語」はこの楽日、

定員を大きく超え座席を作る音が続いていた。


55人定員の風のスタジオに72人のお客様が詰めかけてくださった。午後だから少し減るだろうと言われていた千秋楽も70人…

月曜から(水曜日の休演除く)毎日上演してきたこの物語が自分は好きだった。

台本から引用すれば、


私は「肴町右往左往物語」のすべてに思い出があり、すべてを愛しておりました。

見るからにマイワールドに入っちゃってるヤバいおばさん(「おばさん」と警備員の高村明彦さんに呼び止められると「魔女!」と返す)の、

ななっく取り壊し反対運動の通行人のみなさんに当てて送る熱いイカれた長台詞を、

ななっく解体の砂埃と工事の音の中で幼い子どもに返ってプリンアラモードにうっとりする場面を、

夏の七夕祭りの吹き流しを、

アリスの海でひたすら遊び笑い合うシーンからの肴町にあった川徳の屋上のモノレールぐるぐるを、

愛しておりました。



魔女が綺麗にたべて骨しか残さない「ローストチキン」の平船精肉店。こちらのローストチキンは冷めても美味しいのが自慢です。




車門のプリンアラモードはいまメニューにありませんが、役作りのためここのメニューを熟読しすぎて初日に「クリームパフェ」と口走ってしまった。

しかし、

「間違えることと間違い抜くことは全然違う。人生の捧げ方が違う」という、終盤の力強いセリフを思い出すと失敗しても元気になれる。




建物には思い出が棲んでいて、肴町を歩けば、角から拡声器を持った魔女が現れ、


トリコロールの看板がまわる理髪店から白衣の理髪店主と「精神的に坊主になりたい」と語る若おきが、


肴町のミスタードーナツでは先輩と久保さんが働き、いや働いているのは先輩で久保さんはフレンチクルーラーから通りをあるくおきあんごさんを見つめ知らず識らずのうちにフレンチクルーラーの売上に貢献し、


「先輩」佐藤光さんと。

ミスタードーナツでも、
高校演劇部でも、
安保反対学生運動でも、
フランス料理店でも、
天井桟敷でも、
いかなるシチュエーションでも先輩を演じるから役名は「先輩」。

アラン・ドロンとのねっとりした動きのシーンがけっこう好きでした。


狂気の母と妻と、若おきの片思いのひと夏美ちゃんや秋子さん、肴町アーケードで1年間毎日1mずつおきあんごに蹴られて前進という多彩な「久保」の久保さん。


若おきの古川さんと。二十歳のかれの急成長を間近で見られたのが嬉しかった。演劇の海に溺れる場面や泥酔の演技、忘れません。


警備員さんと魔女、親戚一同のシーンでご一緒し、ボンジュールの先生、理髪店主、寺山修司、お父さんと変化し続ける高村さん。

ルーブル美術館すら演じきれるところが素晴らしい。楽しかったです。



その存在感、その風貌。
おきあんごさん、71歳の現在で180cmの人目を引く長身とずっとトリコロールの衣装でもそれがコミックになりすぎないカッコよさ。

すっかりファンになってしまいました。

「肴町右往左往物語」についてはいつでもあれこれ思い出せます。

ありがとうございました。



肴町のミスタードーナツの向かいにある風のスタジオではアランドロンが「バァーン」を熱演し、

肴町商店街のいつでも過去に会える不思議な不思議なアーケードをトリコロールの衣裳を着たおきあんごさんが歩いている。

そんな肴町右往左往物語レイヤーを風のスタジオに向かう道すがら何度でも甦らせる。