私はもう35、6年中島みゆきファンなのですが、最近はコンサートも夜会も行かないし、アルバムが出ても1年くらい寝かせてから聴く、

というぼちぼち元ファンと言った方がいいか現役のガンガン燃えてるファンに悪いしと思う。でもすきはすきなんだが。

昔のみゆきさんのコンサートパンフレットに、もうひとりの自分との対話のような文章があって、


努力するんだけど惨めな敗残者と負けることに怯える勝者、どちらを支持する?

という問いに、

ひとつ忘れてるよ、レフェリー気取りの第三者。
あたしレフェリー以外はみんな支持する、

そんな箇所があった(20年くらい前のパンフレットなので記憶も朧です)。



レフェリーといえばもうひとつ、

酒井美羽さんのマンガ「通り過ぎた季節」の中で、要領が悪い主人公が厳しい担任の先生に、

プロレスでレフェリーが見ていないところでタッチしたのに認められず、だったか、相手チームが反則をして、だったか、

いくら頑張っても報われない自分の要領の悪さについて、プロレスに仮託して話したら、担任の先生は真剣に考え、

観客がいるじゃない!

と答えを見出す。どんなズルをされてもレフェリーがタッチを見ていなくても、きっと見ていてくれる観客がいる。


レフェリー気取りになっていないか、

リングの中で孤独だと思い込んでいないか。

ということで、いつも心にレフェリー気取りを戒める自分と、反則を叫ぶ観客がいる。