子どもの頃から忘れ物や遅刻や勘違いが多かった。


というとちょっと違う。

子どもの頃はほんとに自分が自分であるということと、家への道、以外はポンポン忘れてばかりだった。それが平気ならいいんだが、私はズボラなくせに忘れたことを気にする性質でいつもくよくよしていた(本人の中では)。


ふつうの人より成長が遅いのであるが、おかげで(?)、40を過ぎた頃からだいぶマシになった気がする。

学校を出て就職したのがまた学校だったので、学生時代の続きで遅刻欠勤(さすがに無断ではないが調子が悪い時は無理をして出たりせずうちでのんびりというのが学生のままだった)が多く、

次の職場はモラハラパワハラの巣だったが、隙を見せないぞという構えだったおかげで遅刻は無くなった。欠勤は冠婚葬祭ですら禁止なので、みんな入院寸前まで出ていた。

まーなんやかや、学校出たてのハタチのネーチャンだった頃に比べたら数段社会人っぽい人間になり、

記憶力はないが、昔に比べていろいろ上手くなった気がする。

一日に何度もドキッとする。

材料の在庫管理。酵母の管理。特に酵母が切れてしまったら、なにも作れない。時々ドキッとして、慌てて補充する。

注文しておいたものが入ってこない。
電話したり、注文履歴を確認したりする。


胸騒ぎがしたらすぐに対処するようにしているだけで、月に何度かドキドキハラハラしている。

よくこんな私がパン屋をやれているといつも自分に感心している。