こんばんは。
子どもの頃から子どもより大人の方が楽そうだと思っていましたが、
そしてテレビやマンガに出てくる、
子どもはいいなあ無邪気で、
というよくあるイージーな描写が大嫌いでしたが、
大人になって、ついでに親にもなってみて思うこと。
大人になってよかった! 子どもの立場が終わって親でよかった!
(両親が亡くなって、息子がいるいまの立場が気楽でいいやくらいの意味です)
子どもの頃は、親の機嫌が悪くなることが怖かった。テレビのチャンネルは親のもの、お小遣いの額も親の一存だし、本やマンガを読んでいれば意地悪のようにお風呂は焚いたのか雨戸は閉めたのかと責められる。
意地悪と思ったのはいま息子にクスリは服んだかとか遅れても知らないよとか言っている自分の気持ちが意地悪3割くらいだからで、
親だからといっても純粋に子どもを思っての言動ってないだろと子どもの頃から思っていましたがやはりそうだった。
さて、お小遣いの乏しい子ども時代に読みかけで最後までは読めなかったマンガが多々ある私ですが、
大人になったことと、
Amazonのおかげで、続きを読みたかったマンガが読めるのはうれしい。
『試験あらし』、コミックス1巻しか買っていませんでしたが、内容は2、3巻までぼちぼち覚えているので、あれ?と思っていましたが、たぶん、近所の床屋さんで髪をやってもらう時に読んでいたのでしょう。中学生からは床屋さんに行かなくなり、少年サンデーと少年マガジンに別れを告げて、チャンピオンを買うようになった…っ脱線ばかりですみません。
試験あらしってつまりカンニングです。
カンニングで西の灘恋東の大竜と言われる名門高校に入り、特待生にもなった嵐。
いやあこのてのマンガでは美人で成績優秀スポーツ万能の美少女ヒロインはなぜか劣等生でスポーツも苦手で人気もない劣等感の塊のような男の子を選ぶものですが、キビチイね。
しずかちゃんもメーテルもエルこと朝丘夏美(「THEかぼちゃワイン」)も、花岡世界(「月とスッポン」)も、みんなセオリーどおりの男の子を選んだのになぜか、アメリカ留学から帰ってきた美少女しのぶさんは嵐を絶望させるほどの言葉を…。
しのぶさんは去ったが自分が長屋のみんなの希望であると気づいた嵐は、「走れメロス」ばりに、
かれらの善意に夢にむくわねばならぬと思った。
のである。
そこはマンガですからきっちり合格してくれるのですが、嵐が受験している頃かつて彼と濃く関わりあった人々の同日同刻が描かれるのがおもしろい。
ところで描線や長屋の子どもたちといったエピソードから聖日出夫さんは水島新司のアシスタントだったのではと思うんですが、どうなんでしょうね。
…職業病でしょうか。お母さんの「島津製パン」の手ぬぐいが気になります。
島津睦子さんのパンの本を2冊持っていて、うっかり納得してしまいましたが、
お母さんパン屋さん勤務ってそれいつからの設定…
嵐のカンニングはペーパーを仕込むところは悩まずカリカリ3日くらい徹夜すればできるのですが、どこが出るかがわかってカンニングペーパーを作れるというなら、
まともにテストを受けたっていい線いく気が。
5巻まで読んで長年の靄が晴れました。
いやあ大人になるってほんとうにいいですね。
ではでは♡