「重版出来」10巻、黄色いはっきりした背景にみんながお祝いをしています。中田さんは面倒見のいい高畑さんに引っ張られ、ゴーイングマイウェイの安井さんはちょっと外れて…。
マンガを出版するにあたってデザイナーを誰にするか、どのデザインを選ぶか、というエピソードもあったなあ。
今回はコミックの映画化にまつわるお話とある作家が書き下ろしの新作にそれにふさわしいフォントをつくってほしいと迫るお話が中心です。コミック部門の黒沢さん(主人公)が文学作品に関わったのはコミカライズが絡んでくるから。
売れっ子作家の新作は「ながからむ」。ホラーです。この物語にあうフォントで作品を世に出したいという作家の希望は叶うのでしょうか。
フォントのイメージを言葉で伝える。言葉で深く理解する。言葉でイメージを広げ深める。
堀ケイトの言葉を丁寧に吟味し、
イメージにあった文字を探し、それを元にデザインする。
松田奈緒子さん自身、古書店でアルバイトをするくらい本がすきだと何かで読んだことがあって、ここの丁寧な描き方や言葉の選び方は読んでいてほうとため息が出るくらいよかった。
読んでいる間頭に浮かんでいたのはまさしく字游工房代表鳥海修さんですよ。このあとがきマンガを見た瞬間、やっぱり!と喜んでしまいました。
堀ケイトの『ながからむ』のフォントは流麗仮名。明朝体との比較に組んで見たというコマは贅沢すぎます。
実は2015年秋に岩手県立美術館で鳥海修さんの講演がありまして、
講演の後半に、リクエストに応じたフォントをつくるコーナーがあり、息子が手を挙げて「こ」という仮名をデザインしていただきました。
息子は漢字が苦手で、その頃は漢検の8級に続けて落ちてますます漢字が苦手になっていた頃でした。
どんな「こ」がいいのか、すきな食べ物は、すきなことは…いろんな問いかけから、
肉好きの息子のための肉肉しい、ハネがない、「こ」が生まれました。
額に入れて飾ってあります。
息子はその後漢字がだんだん覚えられるようになり、いまは5級です。自分のためにつくっていただいた「こ」がうれしかったんだと思います。
『重版出来!』を読んで、2年前の講演を思い出し、いろんなことがつながっていくなあと思ったのでした。
ではでは♡









