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そんなわけで、使い物にならない定休日の私なのですが、
美術館ボランティア解説グループとしての活動はぼちぼちやっておりまして、
 
きょうは松本竣介・舟越保武室の解説でした。
 
2月5日日曜日だしなあ、やるとしたら日曜日しかないんだよなあ、
という消極的な理由からこの日を選んだと思っていたのですが、
無意識に、
 
2月5日
 
を選んだ気がします。
 
2月5日は、日本二十六聖人が長崎・西坂の丘(西坂公園)で処刑された日でした。
 
 
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2015年に九州を旅したときに、最後に寄ったのが長崎でして、
この「長崎遊学」もその時、たぶん、ここでしか買えないだろうし、と思って
買った資料のひとつ。すごくよかった。
 
ほかにも「旅のはなし」など、
二十六聖人やキリスト教信者の迫害についての資料も買ってきました。
その時はすぐに読めなくても、旅先で出会った本はあとになると
旅の思い出でもあり貴重な資料にもなるので、やっぱり出会ったら買っておくものだと思います。
 
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舟越さんの文章もすきなので、きょうはこの2冊を資料として携えて、
解説をしてきました。
 
いつも松本竣介さんだけで7割くらいの時間をつかってしまうのですが、
きょうは舟越さんについてもお話しできてよかったです。
 
お客様はおふたりだったのですが、聞いてよかった、と言っていただいて、
よかったです。私もおふたりが来てくださって、耳を傾けてくれたからこそ、
自分の中にある言葉に出会えたという気がするので、よかったです。
 
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2015年はほんとーにあちこちでかけました。
仕事でも、プライベートでも、もうなんでもありでした。思い出しても少々気が変だったんじゃないかってくらい、なんでもかんでもつめこんでいました。
九州では福岡、大分(OPAKが開館したばかりだったので行きたかった)、熊本、鹿児島、長崎とまわって、長崎では原爆記念館と西坂公園、日本二十六聖人記念館が印象深いです。
 
 
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岩手県立美術館にある二十六聖人のうちの4体(というべきか聖人だから4柱というべきか、作品だから4作品というべきかわからない)は、なにしろ室内ですからまったく海風を浴びることなくクリーンなままですが、こちらは2年に一度お掃除が必要なのらしい。
 
私が行ったときはたまたまですが、お掃除が終わったばかりの頃だったので、
 
美術館とおなじくらいきれいな状態。
(という感じ方もどうなのでも)
 
でした。ここの二十六聖人像を見たことのある方から聞いていた通り、
 
遠い!
近づくと高い!
 
のでiPhoneを駆使してアップを撮ったのも懐かしい思い出です(笑)。
 
 
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2017.2.5-1597.2.5=420年。
ちなみに舟越保武さんが亡くなったのは、
2002年2月5日です。
 
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この彫刻を十字架のかたちにまとめたのは、
ガウディ研究家でもあった今井兼次さんという建築家でして、
この西坂の丘にある、聖フィリッポ協会はまさにガウディ…。
行くまでこの教会のことは知らなかったのですが、
だからこそ、馬鹿みたいでもとにかく自分の足でそこに行くということでしか
知りえないことって確かにある、と思いました。まあ体力に任せてなんでもかんでも現場主義ってどうなのでもとも思うんですけど。
 
 
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聖フィリッポ教会の外壁のモザイクに使われているのは、
二十六聖人が京都から長崎まで、1月3日から2月4日にかけて
見せしめということもあって歩いて処刑場に向かわされたわけですが、
 
その長い旅のあいだにとおった土地の窯元の焼き物です。
その窯元で生活道具として使われていた焼き物がモザイクにつかわれていて、
これを今井さんは聖人たちの道をたどりながら自分で集めてきたそうです。
それも貴重なことだと思います。
 
 
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この26聖人像のはめ込まれた二十六聖人記念碑の裏側には、
二十六聖人がたどった道がモザイクでアレンジされていて、それもまた
この地にこなければ知らなかったことでした。
 
というようなことを解説でいうわけではないのはもちろんですが、
なにかを実際に見て知っているということは、きっと言葉のひとつひとつに奥行きをもたらしてくれるんじゃないかと思っているのでした。
 
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パン屋をやるといつから思っていたのか自分でもはっきりとはわからないのですが、
 
2015年にはたぶん、今年で遊ぶのは最後だなとわかっていた気がします。
 
この年に見たものはいま、いろんなことの貯金になっているので、
なにかと助かっています( ´艸`)。
 
ではでは♡