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いま、家関係の重要書類がいっこ出てこなくて焦っているのですが、
(重要だからとずっと奥の部屋の箪笥に入れてあったのですが、
その箪笥を解体して、書類をさあどこにしまった、という展開です…)
 
山岸凉子の『ケサラン・パサラン』2巻目がでてきたので、つい読んでしまう。
 
『ケサラン・パサラン』は、そのまえの『テレプシコーラ2部』のあと、「ダ・ヴィンチ」に連載されていた、おそらく作家の実体験に基づくところの多いマンガです。
 
実在するデザイナー集団(マンガの中では少し名前を変えてあります)に依頼した家は、あか抜けていて素敵なのですが、
 
雨どいが外に出ていない分、つまったりしたらそのつど大工さんがやってくるとか、
外壁の色が黒とか、気になることが多く、とどめは、占い師さんに豪快に笑い飛ばされたほどの運の悪い家! ということ。
 
ついにデザイナーの設計を施工前に断り、自ら図面を引き始めるのですが、それでも「小吉に近い」としか言われません。
 
けっきょく、主人公は土地を買って新しい家を建てる、という夢をあきらめ、
いまの運勢のいい土地を更地にして、家を建て直すことにしたのでした。
(その家の設計ももちろんイラストレーターである主人公がやりました)

 

 

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リフォーム中の奥の部屋は2部屋プラス超狭い廊下(遊びに来た友人にあからさまに馬鹿にされてムッとしたが、実際狭いのである)プラス無駄に奥行きがあり、高さもある大きな押し入れとか床の間とか縁側などがあり、12.8坪(と図面をみてわかりました)あったです。座敷自体は2間だったんですけどね。
 
『ケサラン・パサラン』の主人公は1巻の初登場時はキリッとした顔だちだったのですが、しだいにこなれてこのようなのっぺりした顔だちになりました。2巻のあいだに2、3年経過したんじゃなかったかな。土地探し、デザイナー依頼、何回も打ち合わせがあってからのやりなおし。もちろん、土地の売買をめぐってもすんなりとはいかなかったみたい。
 
東京だからかなー。
 
いま住んでいる家(土地付き)はネットで見つけて、その不動産会社の閉店5分前だったんだけど、電話したらすぐ現地で見せてもらえることになり、買うから誰にも売らないでちょうだい、と言って買いました。即決も即決。
 
もちろん、契約書を交わして、相手方とも会ってハンコを押したり書類を取ったりなんだりはあったんだけど、何年もかかるって、え?なんで?って感じ。仕事で忙しくて、なかなか不動産屋さんや土地をまわれなかったのかな。
 
伊藤理沙さんの『やっちまったよ一戸建て』でも、不動産屋さんに行って土地を買いたいといっても最初全然相手にされなかったというのがあって、
えーーー、ふたりとも売れっ子でしっかり収入も貯蓄もあるだろうし、なんでそんなに、と思った私です。都会は難しいんだなと思いました。
 
うちは11月に見つけて、買って、リフォームしてもらうことにして、工事が終わったのが2月28日。3月1日に1日だけ休みをもらって引っ越して、11日に東日本大震災が来たわけだ。
 
『ケサラン・パサラン』の連載がはじまったのは、震災後だったと思う。
いま検索したら「ダ・ヴィンチ(メディアファクトリー)にて2011年3月号から2012年10月号まで連載されていた。」とあった。
 
そうだよなあ、連載を読みながらもなんとなく重い気持ちをぬぐえなかったことを思い出すもんなあ。暗い気持ちなので、ちょっとマヌケなところのある主人公が出てくるマンガにホッとしたわけだ。たまたまの連載開始だったんだろうけど…。
 
リフォームが終わるころ、こちらに移した膨大なあれやこれや(ほとんど物置状態でなんでも放りっぱなしだったのが悪いんですが)を整理できているでしょうか。
 
ではでは♪