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リンドグレーンというと、いちばん有名で人気なのはたぶん、
『長くつ下のピッピ』ではないかと思います。
 
もちろん、ピッピもすきで、シリーズの『長くつ下のピッピ』『ピッピ船に乗る』『ピッピ 南の島へ』いずれも何十回よんだかわからないくらいすきです。
 
が、それは大人になってからのことで、子どもの頃は、
当時の児童書ではまず類をみないピッピの嘘つきで、お巡りさんでも大人でも、
泥棒でも力自慢の男でも平気でガンガン行く性格が苦手でした。
 
常識的な優等生のトミーとアンニカのきょうだいに感情移入して読んでいました。
 
大人になって読むと、ピッピはまぎれもなくリンドグレーンそのものではないかと思わされます。お母さんは大天使で(亡くなったということ)、お父さんは船長だったけど船が転覆(だったか沈没)して、でもいまは南の島の王様になっているの!と胸を張るピッピ。
 
8歳の女の子が学校にも行かず、トランクいっぱいの金貨とペットの猿と馬と大きな古い家に暮らしています。今で言えば、教育委員会や福祉関係のひとがやってくることもあります。
 
けれど、
 
大人もびっくりするほどの大金持ちで、
世界一の力自慢の男をやっつけるほどの力があって
(あいては世界一つよい男かもしれないけど、私は世界一つよい女の子なのよ、と言い切るピッピがカッコイイ)
もちろん、健康で
お父さんと船で旅をしていたころ、船のコックに習った料理もびっくりするほど上手で、
 
たまには靴にブラシをゆわえつけて、ローラースケートのノリで床掃除もしますし、
なにが問題?という感じ。
 
リンドグレーンは若くして妊娠し出産し、相手の男がだれか誰にもいわず、赤ん坊の息子を養子として出し、自分は秘書の仕事をして、息子に会うために遠距離をはるばる訪ねていく、という時代がありました。というのは大人になってから知ったことでしたが、
 
ひとりで強く生きるピッピはリンドグレーンの若い頃の姿なんだなあと納得したんでした。
 
若くておそらく貧しいシングルマザーであるリンドグレーンは、きっと、お金がほしいと思ったと思うんです。お金があれば、養子にだしたラッセと一緒に暮らせるのに、と。お金、それはたんなる通貨ではなく、女性が自由にプライバシーを守って生きるための魔法の杖。
 
というようなことを考えるようになって、ピッピの世界もすきになりました。
 
 
が、子どもの頃はやかまし村の世界に入りたかったくらい。
 
 
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いちばん最初に買った本が『やかまし村はいつもにぎやか』。
小学校3年生で、当時のお小遣いは学年×100円でしたから、
月300円。お小遣いを3か月貯めて買ったのでした。
三冊全部ほしかったのですが、小学生のお小遣いは少ないし、
買いたいものはほかにもあったので、結局、小学校のあいだには2冊買っただけでした。

 

 

 

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私はこの挿絵もすきでした。
イロン・ヴィークランドというひとだといま知りました(笑)。
だって表紙にも奥付にもないんですもん。目次にありました。
 

 

 

 

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きょうは朝から雨ですが、雨の時になると思いだすのが主人公のリーサが
雨だし友達のアンナとブリッタの姉妹とは喧嘩してしまったし、というわけで、
 
あー、つまんない、とぼやいているとお母さんが、
私があなただったらカステラを焼くわね、と言って、
お母さんに作り方をならってカステラを焼くことに…
 
カステラをつくっているところの訳は、
 
「まず鉢のなかに卵ふたつの
なかみをいれ、コーヒー茶碗二はいの砂糖といっしょに、こね棒でこねあわせました。ながいことこねまわしましたが、それはたのしいものでした。つぎに、バターの大きいかたまりを、鍋のなかでとかして、それを、ほかの材料とまぜました。それから、コムギ粉とミルクをいれましたが、その分量はあまりよくおぼえていません。レモンの皮をすりつぶしたのと、ふくらし粉もいれました。」
 
こね棒、とありますが、すり鉢とすり鉢で卵と砂糖を泡立てるなら、それはまるっきり『大奥』…。
 
イラストを見ると、泡だて器のようです。初版は1949年だそうですから、泡だて器でしょうそれは。卵2個に対して、コーヒー茶碗2杯の砂糖はどうも多すぎる気がしますが、どんなケーキなのか見てみたい気がします。レモンが入ることから、ずっとフランスのお菓子のサヴォアをイメージしていたのですが、牛乳も入るんじゃちがうな。
 
 

 

 

 

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さくらんぼ狩りは大人になってから小学生の息子とやりました。
 
あー、小学校のころの自分よ、これがさくらんぼ狩りだ、と。
ちなみにやかまし村は農村なので、さくらんぼ狩りというより、
さくらんぼを収穫してそれをクルマで村を通るドライバーに売るのが
子どもたちの仕事なのでした。
 
クリスマスにクッキーを焼く、というのもこの本で覚えました。
リーサのうちではブタの抜型がいちばんいいものらしいのですが、
私の小学校時代の1960年代後半から70年代前半、クッキーの抜型にそんな洒落たものは
なかったと思うなあ。
 
私はもっぱら祖父がパン屋をやっていた時に使っていたらしい、
モミジとかサクラの型で抜いていましたが、祖父はなにを抜いていたのかなー。クッキーじゃないと思うけど。
 
雨はさきほどまでの雷までとどろく、という豪雨からは弱まったようです。
 
雨の日にカステラ、そういえば一度も焼いたことがないなあ。
 
ではでは♪