言葉はいつも引っかかる。

ネットニュースで、芸能人がイベントを開こうとして、ブログでファンにネガティヴなアドバイスをされたことに腹を立てたという記事があり、

「(その指摘が)彼女の琴線に触れたようだ。」というような一文が。

エッ!

琴線にふれるって、詩歌や管弦など、うつくしいものにふれて心の琴の糸が弾かれる、そういう意味だよね?

念のため、検索してみる。

《琴線は、物事に感動しやすい心を琴の糸にたとえたもの》良いものや、素晴らしいものに触れて感銘を受けること。「心の―・れる」
[補説]文化庁が発表した平成19年度「国語に関する世論調査」では、本来の意味とされる「感動や共鳴を与えること」で使う人が37.8パーセント、本来の意味ではない「怒りを買ってしまうこと」で使う人が35.6パーセントという結果が出ている。

(デジタル大辞泉)


おー、1/3強が怒りを買ってしまうことの意に使っているのか。調査からさらに増えているかもしれませんな。

記事を書いたひとは、逆鱗にふれるじゃダメだったのかな。


  1. 天子の怒りに触れる。また、目上の人を激しくおこらせる。
  1. [補説]「天子や目上の人を怒らせる」意であるから、自分や目下の人について使うのは誤り。

(goo辞書)


そうそう、逆鱗は天子や目上の人を怒らせた時の慣用句ですよね。


私なら、


癇に障った、と書くけどなあ。

癇に障った、ってもしかしてNGワードなのか?


癇(かん)に障(さわ)・る

気に入らないで腹立たしく思う。「あの話し方が―・る」(デジタル大辞林)
ネットニュースでは校正する人がいないんだろうなあとも思う。
ニュースなんだからそこは自己校正しようよと思うんだけど。