あやしい彼女
よかったです。
倍賞美津子演じる73歳のカツと、金井克子の演じるみどりの銭湯バトルからもう楽しかった。倍賞美津子の思いっきりクルンクルンパーマが若々しく見えるのが可笑しい。みどりの方がお洒落にお金をかけてる風なんですけどね。
クルンクルン頭はパーマを強くあてて美容代を安くあげる知恵というか、昭和40年代はこうだったなあ~と自分の母親を思い出して懐かしい感じでした。
73歳のカツは戦災孤児で生きるために何でもやって、のちには女手一つで娘を育ててきた苦労人。
娘の幸恵役は小林聡美で、カツが若返ったハタチの女の子・大鳥節子(オードリー・ヘップバーンと原節子の合成された名前)は多部未華子。
多部未華子が出ているパートが長いのにもかかわらず、倍賞美津子演じるカツが若返った女の子、と思って見ているから、多部未華子と倍賞美津子は全然似ていないのに、倍賞美津子がずっと出ている錯覚に(笑)。
昭和のレトロなファッションがダサくて可愛くてロックでよかったです。60~70年代ファッションと昭和歌謡が映画をいっそう楽しく感じさせます。
交通事故でいきなりハタチに若返ったカツがのど自慢大会で観客を魅了し、カツとは知らない孫の翼に懇願されて「怪しい彼女」(バンド名!)のボーカルに。
バンドは音楽プロデューサー(要潤)に見出され、ついにデビューがかかったフェスティバルに出演するまでに!
このプロデューサーとカツのデートがまさに「ローマの休日」でした。
交通事故の前にあやしい写真館で「あなたを(「ローマの休日」の)お姫様にします」という店主に写真を撮られたのが若返りの原因だったのですが。
若返ったカツの青春と、行方不明になった母を捜す娘・幸恵が知るカツの人生が歌声になり、「悲しくてやりきれない」はうたうカツも涙を流しているけれど、見ているこちらも泣けて仕方ない。
最後には孫の翼のためにRH-AB型の血液を提供することを決め、(血を抜かれると元の年齢に戻るのです)つかの間の休日にいとまを告げるカツ。
デビューが決まった翼たちのバンドのリハーサルを娘・幸恵と見ながら幸せそうなカツは、クルンクルンながら、カットされた頭が少しおしゃれになり、髪をまとめた花の髪飾りは、音楽プロデューサーにデートでプレゼントされたものだった。束の間の「ローマの休日」はカツの心に残っている。
そしてすっかり元の73歳にもどったカツに、最後にステキなデートが待っていた、というエンディングがよかった。
真っ赤なカーディガンに花柄のワンピースのカツがバイクのタンデムシートに跨って、
返ってきた73歳の日々にもきっと青春があると感じさせてくれた。
倍賞美津子の笑顔としゃっきりした動き、「東京ブギウギ」でスキップしながら商店街をいく姿にもステキだった。また映画で会いたいな~。


