《ミュージカル 為三さーん!》、歌もダンスもカッコよくて、
秋田弁が懐かしかったびょん。
作・作詞演出 鈴木聡)
音楽 八幡 茂
振付 ラッキィ池田・-彩木エリ
美術 石原敬
学生時代、東北から集まったクラスメイトの方言がどれもこれもすきだった。秋田の子の、びょん、っていう語尾久々に聞いたなあ。
成田為三さんは明治26年生まれ。師範学校をでて一度は学校の先生になるんだけど、
上野の音楽学校に入り、作曲家の道をあゆみます。在学中に「浜辺の歌」が大ヒット。
竹久夢二の大きな絵が舞台にスーッと降りてくる場面もよかったなあ。
モボもモガも、事務員も農婦も工事人も、袴の女学生も、みんなが為三さんの「浜辺の歌」をうたい、
やがて「赤い鳥」の鈴木三重吉が西條八十の「カナリア」に曲をと、依頼にくる。
華々しい快進撃と言いたいような前半は為三さんの結婚まで、
後半は戦争、空襲と重苦しい時代の中で、自分の書いた楽譜を書棚ごともって逃げようとする為三さんに胸をつかれます。
芸術家にとって、作品は全てが自分と一体なんだと。
やっと戦争が終わって、これからろいう時に為三さんは急逝します。
最後は教会のステンドグラスが映し出され、為三さんの死を悼んでお別れに「浜辺の歌」を。
全体にモダンで洒落ていて、為三さんの不器用で愛情深い性格も伝わってきて、
新年にこんなミュージカルを見られてよかったです。



