息子の宿題を監視しつつ、ブログ。
息子の宿題作業を見ていたら、このマンガについて書きたくなって。
広告に惹かれて、ネットで購入したマンガです。
作者の沖田×華(おきた ばっか)さんもご自身がアスペルガー症候群で、その体験や日常をマンガにしていますが、
原作はアシスタントの君 影草さん。ここ男の子が君さんの息子さんで、ヨシ君。
「はざまのコドモ」です。
私の息子も「はざまのコドモ」で君さんと同じ体験も多く、読んでいて共感もし、他人の体験を読んで初めて分かったこともありました。
私は息子の赤んぼう時代はアトピーで悩みましたが、ADHDの症状は1歳を過ぎるまでは全然なかったと思っていました。
が、この授乳の記録…。
まったく一緒、というよりうちの方がもっとひどかったんですけど。
授乳1日17、8回はふつうだと思っていたし、呑みすぎてバーッと吐くのも、きっとふつうだと思っていました。
よく呑みよく太り、5ヶ月で10kgになって、アトピーはひどかったはずですが、それも乳児性湿疹と思っていました。
いま、あれも症状だったのかと思って、当時の自分お疲れ様、の気持ち。
君さんはまったく眠れず、ヨシ君は光療法を受けます。うちは1歳から少しは眠れる時間が出来てきたので、ここまで何年も寝不足の辛さはなかったなあ。
その代わりうちは多動の破壊攻撃がえんえん続くのですが、
ヨシ君もそんなには描かれていないものの、両親が寝ていて自分の相手をしてくれないだけで、テレビを台から落とし、寝ていた両親を青ざめさせています。
君さんは入学前に保健室の先生に事情を話していたのに、教頭や高学年になってついた担任の対応はひどいものでした。
ヨシ君を転校させようとヨシ君にも暴言や差別を投げつけます。ヨシ君にとって救いだったのは友達の存在でした。
でも気にしないでまた一緒に遊んでくれる。ほんとうにこの友達の存在は貴重です。
担任の異常な言動からヨシ君を慰め、担任がヨシ君と一緒に遊ぶことさえ妨害してきても相手にしません。
ところで、これも私はずっと気づいていなかったんですが、
発達障害のせいで噛むんですよね。
ドクターに言われるまで、イライラした時は嚙みつくのはふつうと思っていました。
というと驚くでしょうが、
そんなことくらいで驚くレベルじゃなかったし。
毎日夕方の交差点で運転している私の腕に噛み付いていましたが、
いろいろ麻痺していたので、夕方でクスリが切れるので噛み付くんだなと思って、あんまり叱ったこともないです。
それ以外のことで常に怒ってばかりだったので、保育園の先生から、お母さん慶君を褒めてあげてください、と言われるくらい。
どこを褒めるの!
褒めてもらいたいのはこっちだよ!
といまなら思って一笑にふす余裕がありますが、
当時は余裕がないので、私が褒めないからダメなんだ、と落ち込む。落ち込むようなことではなくても、息子のことでは常に落ち込むクセがついていたんです。
君さんも、学校の対応の異常さに当時は気づかず、障害があるからガマンするしかないんだ、と感じています。
ふつうだったら、なにも考えず学区の中学校にそのまま上がれるのでしょうが、
ヨシ君は「はざまのコドモ」として、療育手帳が取れず、療育手帳がないということで君さんは通える中学校全てから門前払い…。
発達障害の診断があっても、
それが水戸黄門の葵のご印籠にはならない。
進学時にいちばん痛感させられます。
うちは4歳から専門医に診てもらって、5歳で診断を出してもらい、どうにもならなくて5歳からおクスリデビューなのですが、
小学校入学はADHDでクスリを服用している、といくら言っても全然分かってくれない教育相談室のタヌキとの戦いだったなあ。
支援学級すらない学校に学区内だからそこで就学時診断を受けてくださいと言われて、なし崩しにそこに入学させようとされたし。
就学時診断ではすごく惨めな思いをさせられた記憶しかない。上級生の生徒が手を引いて連れて言ってくれたんだけど、帰りは服もダラシなくなって、首から下げた名札もないし、ほかの子がキチンとしているだけに惨めでいたたまれない。
それなのに、ふつうの子だからこの小学校に入れてくださいという結果が来た時は怒り狂いましたね。
半年も離婚裁判とパートと大食い仕事と目の離せない子どもを抱えて通った教育相談室で、
あげくがこれ?
児童精神科の専門医が出した診断より、障害について素人の先生がちょっと見た判断の方が上なんですか?って。
君さんもあまりの仕打ちの連続に担任にピシャリと言ったら、その後は大人しくなった、という場面があるのですが、
わからないひとには、感情むき出しでこちらが困っていることをアピールしないと通じないんだと思いました。
うちも、
健常児と障害児のはざまで、誰にも分かってもらえない時代が長かったし、
いまも戦いは続いています。
見かけはふつう、とよく言われますが、私はそうでもないなと思います。息子はいつもきらきら輝く目をしています。
その目が危険(笑)!!キラキラが一段と増す瞬間はやらかす寸前。
芸能人の方で、売れっ子子役から競馬にのめり込んで離婚したという男性がバラエティに出ていたのですが、
キラッキラの目でした。あーこのひとも息子の仲間だと私は文字どおり一目でわかりますけどね。
息子はIQが高いため療育手帳は持っていませんが、将来障害者枠の雇用を受けられるように精神保健福祉手帳を持っています。
ヨシ君もIQが高くて療育手帳がもらえず苦労しています。お母さんが療育手帳をもらって来ないと中学校は入れられませんと責められる場面もあり、ひどすぎると思いました。
最終的には理解してくれるひとに出会えてそこから中学校からふつうの中学校の支援学級に入れるのですが。
支援学級のカリキュラムに感動したり、感謝したりするのは、まったく一緒でした。
IQが高いと言っても85~で、日常の様々なことに支障をきたしているのに、
お母さんが手抜きをしたくて子どもを障害児にしたいんじゃないですか?と言われる理不尽さ。
私も友達に息子の障害のことは話しているのに、
えー、全然何を言ってるかわからない、とか
小学生なのに漢字も書けないんだ、とか、
障害があるように見えないよ、
奇声をあげたりしないし、
とか、友達であっても理解はべつなんだと。ちなみに全部違う人です。
学力にはまったく役に立たず、毒舌で障害に理解のある先生さえ怒らせる高IQ。
IQが高くてもヨシ君と同じで、ワーキングメモリがあまりないので、学業は四苦八苦です。漢字も一画書くとつぎの一画がもう迷子。
でも、
頑なに、とふつうに喋って、
漢字では頑固の頑でしょと言う。
書けないけど。
ゲームは得意だし、大人と同じ本を読むし、ニュースにも関心がある。おもしろいことや鋭いことを言う。
そういうできることを褒めてやりつつ、
息子の進路を決めなきゃ…。
ヨシ君が高校に進学して就職したという続きもぜひ読んでみたいです。
あ、息子ですが、宿題を頑張ってノルマ達成しました。エライぞ!わからなくても癇癪を起こさなくなったし。
サボらせない私のことは私が褒めてあげようと思います(笑)。