(設計 黒川紀章)
広島市現代美術館 Hiroshima MOCA
特別展 被爆70周年 ヒロシマを見つめる三部作 第三部 ふぞろいなハーモニー
12月19日~2016年3月6日
2015年に被爆70周年を迎え、広島市現代美術館では「ヒロシマを見つめる三部作」と題し、原爆被害を受けた広島の過去を振り返り、復興の軌跡を見つめ、「今」そして「これから」を考える、3つの異なる視点に基づいた展覧会を連続開催しています。
本展は、東アジア地域において常に変化する「調和=ハーモニー」について、現代のアーティストによる作品や調査、活動から、対話の機会を広げていくことを目指した展覧会です。
人や文化の交流が活発で、魅了しあい、影響しあう関係性にある東アジアは、一方で政治的な軋轢の絶えない地域でもあります。本展での「調和」とは、協力体制を築こうと意識する動きであり、時に多様性とは反対の圧力になり得る一面を持っています。本展では、アーティストたちの作り出す作品を、変化の中にある時代を映す鏡ととらえ、社会と結びついた美術表現を通じて、東アジアの今を広島の地から探ります。
ひとつの歴史的な事象も、別の立ち位置から見れば全く異なるとらえ方をするように、多様な視点があることを認識し受け止める想像力が現代ではますます求められています。被爆の惨禍を記憶に持つ広島でこれまでを振り返りこれからを考えることで、新たな関係を培うべく今日の社会における課題について、美術を通じて考えます。
コレクション展
2015-III かたちときもち ―親しみやすさはどこからくるの?
10月31日~2016年2月11日
本展では、作品に感じる「親しみやすさ」がはたしてどこから来るのかを、作品の造形(かたち)と鑑賞者の感情(きもち)から考察し、「親しみやすさ」の原点を紐解きます。
作品を鑑賞する際に、その作品について知識がなくても「かわいい」「楽しい」「おもしろい」「(メッセージが)伝わってくる」と、直感した経験は誰にもあるのではないでしょうか。
本展では、それらの直感を作品に対する「親しみやすさ」と考え、その「親しみやすさ」の原点を、丸みのあるかたち、リズムのあるかたち、ちいさなかたち、という造形からの視点と、なつかしいきもち、おかしなきもち、という感情からの視点に分けて、コレクション作品をもとに検証していきます。
この展覧会は同時に、作品を受容する鑑賞者の一人ひとりが、「好ましい」「親しみやすい」と思う作品は、どんな造形をしているか、どんな感情を呼び起こすものを好んでいるか、作品に対する自分自身を考えるきっかけとなることを期待するものでもあります。それぞれの作品と対話をするように、作品の造形やそれを見たときに生じる自身の感情について思いをめぐらせる機会となれば幸いです。
出品作家
秋山祐徳太子、安部泰輔、飯田義國、池田龍雄、宇治山哲平、岡本太郎、恩地孝四郎、金氏徹平、アレクサンダー・カルダー、草間彌生、クルト・シュヴィッタ-ス、鶴岡政男、奈良美智、長谷川潔、バリー・フラナガン、ヘンリー・ムーア、元永定正 ほか
特別展 浮世絵忠臣蔵と新春を彩る日本画~日本美術に見る技と美~
2015年12月12日(土)~ 2016年1月17日(日
大石内蔵助の直筆絵画、赤穂義士討ち入り関連の資料など、特別出品!
浮世絵版画《誠忠義士伝》(歌川国芳画)全50作品を忠臣蔵討入りの日である12月14日前後に展覧し、加えて竹内栖鳳、横山大観、村上華岳ら日本画の秀作を同時に並べることで、両者に見られる技術の粋とその美に焦点を当てて紹介する華やかな新春企画です。浮世絵版画と日本画を同時に展示することによって、日本美術の技法とその伝統を体感して頂ければ幸いです。
マスコットキャラクター ゴッホくん
広島県立美術館 HPAM
特別展 (1月2日~2月114日)北斎の富士 富嶽三十六景と富嶽百景
この展示では、昨年度新たにコレクションに加わった17点(日本画3点、油彩画5点、版画4点、彫塑3点、工芸資料2点)をご紹介します。
日本画では、呉市出身の船田玉樹の大作と、日本を代表する漆芸家、六角紫水の作品を展示。
油彩画では、福山市出身で伸びやかな画風で知られる緒方亮平の4作品と、北広島町出身の靉光による繊細な静物画。西洋美術では、20世紀を代表するイタリアの彫刻家、マリノ・マリーニの版画を収蔵。
立体作品では、尾道市出身の彫刻家、吉田正浪の3作品と、広島市出身の漆芸家、河面冬山の資料を収蔵しました。これらの作品に一部旧蔵品を交え、さらに新規の寄託作品とともに一堂に展示。初お披露目となる新しい仲間たちをどうぞごゆっくりご鑑賞ください。