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『カンナさーん!』シリーズは13巻で終わったのかなと思っていましたが、

アラフォー編が出ていたのですね。
風邪の友はマンガと甘い汁。Kindle版をダウンロードして、一気に3巻読みました。

赤ちゃんだったエリザベスは保育園でいちばんのきかんぼうで、

お兄ちゃんのレオは美少年に育っています。

3巻通してカンナさんはつねに、困っている人を見たら手を差し伸べずにいられない。

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シングル親仲間、高校時代の友達、デザイナー仲間、レオの同級生…。

離婚した父の母校だから、無理して勉強して入学した私立中学だったのに、

父は再婚が決まったので、学費は出せない、と平気で言う。カンナの元夫でレオのパパの礼は映像作家で会社経営者なのだが、仕事はできても、心が子どもで人の気持ちを考えられない。

外見はパパ似でハンサムなレオは、心はむしろ礼の父に似て、自分が犠牲になってもみんなが幸せになればいいと思う。

小さい頃は優しいけれど弱々しい子だったレオが、いつの間にか、たくましくなっていました。

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カンナさんの高校時代の両親やクラスメート、先生なども描かれていて、

ソフトボール部のエースだったカンナがデザイナーになる夢を口にする場面もあり、

デザイナーになるのに、勉強なんかしてる場合じゃない、遊ばなきゃ、という構えが先生にはもちろん嫌われるのですが、

クラスの雰囲気を明るくしています。

そんな学業がかなりピンチのカンナさんに手を差し伸べてくれた優等生の女の子が、

小1からずっと片思いの男の子がいて、互いに結婚しても好きで、ついに両思いだったとわかっても、相手の家庭を思って身を引く、というエピソードが心に残ります。

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久しぶりに登場した弥生ねえちゃんは、レオのことをいちばんよく考えてくれていました。

「マリーゴールド」では主役だった弥生は、内気で真面目だけど、カンナに反発と劣等感を持っていたのに、

40代後半になり、昔よりずっといい女になっています。真面目でおもしろみのない生き方、と当時のカンナは弥生を傷つけてばっかりでしたが、いまの弥生ねえちゃんは真面目でタフになっていました。

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カンナの父の昔のDVぶりも明らかに。

『マリーゴールド』では妻に離婚を突きつけられ、

胃潰瘍になり、やっと妻にふつうに感謝するようになった父の昔はけっこうモラハラ。

お母さんがずっと付き合ってきたボランティアの友達を追い返したこともあったしなあ。


優しいひと、優しく見えてプライドが高く、ひとを踏みつけにするひと、強いひと、ひとの気持ちがわからないひと、分かりすぎて自己犠牲に向かうひと。いろんなひとが登場しました。

完璧なひとはひとりもいませんが、ぶつかりあって、泣いたり笑ったりしながら、一緒に生きていくんだなあと。


私立中学では勉強でも先生でも苦労ばっかりのレオですが、最後に担任イジメの首謀者と少し気持ちが通じ合ったところがあり、

ぼちぼちレオにもママとエリザベス以外の世界が広がっていくといいなあと思いました。

次はアラフィフ編でしょうか。

意表をついて、70歳でデザイナーとして成功しているカンナさんに会えたら、うれしいな~。

ではでは♪