黒田清輝の《湖畔》を表紙に『教科書に出てくる 日本の画家』というキャッチャーなタイトル。
わかりやすい!
アイーナの4階が岩手県立視聴覚障がい者情報センターになっており、
帰りに県立図書館の4階にそのままスーッと寄って、たいてい落語のCDを借りる。
そのCDまでの間に、本のテーマ展示があって、夏は戦争がテーマでした。秋は芸術の秋がテーマらしく、美術の本が並んでいるさまはきらびやか。
ということでわかりやすい、図版の多い本を借りてきたです。
松本竣介は流行性脳髄膜炎により、13歳で聴覚を失います。盛岡中学(いまの盛岡一高)入学直後の春でした。
1年の休学後、理解のある学校で復学できて、1年通いますが、17歳で上京、画家を目指します、
というように理解していたのでしたが、
「兄が大学入試で上京するとき、地元の学校をやめさせてまで絵の勉強のため同行させました」
とあり、あ、そうだったのか~と。
竣介自身の強い意志で上京、みたいに思っていました。やっぱりわかった気になっていてはダメですね。
もちろん、ほかの本を読めばまた違う面から捉えているかもしれない、と思いますが。
高橋由一、金比羅さんにある高橋由一館に行くくらいすきだ♡
「日本人初めての洋画家」。
いいなこのキャッチフレーズ。
ちなみに黒田清輝は「日本近代洋画界の父」でした。「母」はいないのかな。
美術展を見たり、本も読んで知っているつもりになっていた画家でも、あ、こんなエピソードがあったのか、とか、カッコよくまとめるキャッチフレーズなど、
子供向けの本だなんて思わないで借りてきてよかったです。
それにしてもラインナップが、
高橋由一
浅井忠
黒田清輝
藤島武二
青木繁
中村彝
岸田劉生
古賀春江
佐伯祐三
藤田嗣治
北脇昇
梅原龍三郎
小磯良平
香月泰男
岡本太郎
松本竣介
教科書に載っている洋画家、って、えーーーーー!!!!
浅井忠、藤島武二、中村彝、小磯良平、香月泰男は私は美術展によく出かけるようになって知った画家たちで、北脇昇は全然知らなかったんですけど。
息子は中1だけど、美術の教科書には岩手の美術家ということで、
萬鉄五郎
舟越保武
松本竣介
が載っていて、
ヤノベケンジさんの「アトムスーツ」も掲載されているよ。
巻末にでも載っている教科書の出典を載せてくれればよかったんだけど、
「教科書に出てくる」というのは、
「よく知られている、一般教養として抑えておいたほうがいい」
という意味なのかな~と思います。
いまの中学生の、いろんな学校の教科書を読んでみたいなー。自分の頃とずい分違っていて、教科書を楽しんで読んでしまいそう(試験がなくなるとこんなことを思っちゃうんだな)。