きょうの午後は、解説ボランティアで美術館に3時間ほどショートスティしていました。
13:00~の松本竣介・舟越保武室の解説には、
あいにくお客様がいらっしゃらなかったので、ボランティア室で自習に励んでみた。
14:00~企画展《松田松雄展》の専門学芸員によるギャラリートークがありまして、
参加してきました。
絵はひとりで見てもいいのですが、解説を聴きながらもう一度見ると、もっとおもしろくなる気がします。
ダイナミックに表現方法を変えていく作家で、固定した表現方法が日々変わっていく自分の精神活動を縛ることを恐れるかのように、
10年くらいで次のステージに行ってしまいます。
形さえもそれに縛られたくない、と、形も線もない絵がつづいたり、その自分の内面にあるものを掘り起こし、画布(紙もありましたが)に映しだそうという試みこそ、松田松雄の世界なのかも。
「四角との対話」は夕刊いわき民報に1979年に連載されていたもので、37年生まれの松田松雄は42歳。
言葉も格闘していて、文章も自分の内面にぴったりくる言葉で綴られているみたい。
個展に現れた人が、あなたの絵を2点持っていますと話しかけ、その絵を見に行くことになった(十六、白への回帰(四))では、その絵を描いていた当時の自分の精神を振り返る、
その言葉の足跡が他にないような、率直で強いものだった。
読みやすい文章なのに、深く、鋭く、どんどん自分の奥を掘り進んで行くようだ。
(まだ全部読んでいないので、読み終わったらまた感じが変わるのでしょうか)

