会田誠の《ジューサーミキサー》、高橋コレクション。
東京オペランシティ アートギャラリーで開催された、
《高橋コレクション展 ミラー・ニューロン》でも見たのですが、
現在は十和田市現代美術館の《メッセージズ―高橋コレクション 草間彌生からチームラボまで》に
出品中のもよう(こちらは2016/1/11まで。行けるかな~でも真冬の青森に向かう高速はめっちゃ怖いぞ)。
この作品は少女たちの鮮血に染まっているのではありません。
会田誠さんによると、少女達は全員どこも切断されていないのです。ほんとだ!
私も作者の言葉を見るまでは、なんとなく、スプラッタだとばかり思っていました。
フジタの《アッツ島玉砕》との類似を図録の解説で読んで、あー、そうだったのかーと
納得する私。自分で気づけよって話。
フジタは南方に行ってこういう場面を見てスケッチして描いたわけではありません。
しかし、この敵も味方も絡み合いもつれあい、生も死もなにもかも醸されているような
茶色い絵は強烈な印象をもたらします。
横浜美術館のコレクション展では、フジタの《娼婦》も展示されていたのですが、
戦争画の特集もあり、そちらにはフジタの戦争画はなかったのですが、戦争画を描くフジタの写真や文章が載った雑誌などの展示があり、
興味深かったです。
藤田嗣治は親分肌だったのか、ほかにも中村研一や澤田哲郎など、彼と親交のあった
画家たちがいて、
それぞれが戦争画を描いています。
澤田哲郎は戦争画というより、シベリア抑留の体験から生まれた絵を描いているのですが、
現代美術の作家たちが描く絵の中に、戦争画のイメージから生まれたと思われる作品を見るとき、
イメージは数珠つなぎというより、曼荼羅状態になりまして、様々な戦争画と戦争について知っていることどもがぐるんぐるんと脳内を駆け巡る気がします。
ではでは♪