《瀬戸内寂聴展~これからを生きるあなたへ~》
7月25日(土)~8月31日(月)
休館日8月10日(月)
大分も月曜日だったのにミュージアム軒並み開館でしたが、長崎も8月はほぼ休みなし?
九州のミュージアム全部踏破したわけじゃないので、マジに取らないでね。
天台寺の名誉住職、瀬戸内寂聴さんの展覧会ではこのコーナーが心和む撮影スポットになっており。
展覧会をみて、その人脈(嫌いな言葉だが)の広さに驚いたのですが、
「美への渇仰と憧憬に貫かれて」きたという寂聴さんは60代後半から手作りを楽しむようにもなったそうです。
この石仏は幅広い交遊が作家だけではなく、芸術家にも多い寂聴さんらしい、
まろやかな美しさがあるように思います。
野の石仏たちの写真にも寂聴さんの目や心が宿っているようです。
散華の紙に描かれた仏像たちもきっと寂聴さんの描かれたものでしょう。
作品リストも図録もないのですが、瀬戸内寂聴さんの年譜に、
45年 空襲で防空壕の中にいた実家の母と祖父が焼死、とあったのがショックでした。いままで知らなかったから…。
会場のショップで買った文庫本、『寂聴 天台寺好日』の年譜も見ましたが、こちらにはなかった。
図録や作品リストはない展覧会でしたが、いままで知らなかった寂聴さんを感じました。
文学者としては、円地文子が『源氏物語』の口語訳のために寂聴さんのいたアパートに仕事場を借り、
その仕事を近くでつぶさに見ていたことが瀬戸内寂聴口語訳『源氏物語 』につながったというエピソードが印象に残ったです。
横尾忠則さんとのコラボ『奇縁まんだら』の展示では横尾さんの絵と寂聴さんの文章、どちらもおもしろく、
家にもあるのですが、有吉佐和子が神氏と離婚して中国に飛び、玉青さんを連れて行ったときいて、
平林たい子が、有吉さんは勉強に行った、玉青ちゃんも連れて行ったのはほんとうによかった、と語っていた、
とスケッチする寂聴さんに、
このひとは自分がいい人柄だから人の良さもよく見て覚えているなあと思ったです。