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塚本晋也監督の《野火》、先行上映のチケットを買ってしまったので、
んー、この機会に大岡昇平の戦争ものも読もう!と。

ちなみに私はそんなに映画がすきなのか?と言われたらそうじゃないと言える。
ただ、誰かが舞台挨拶に来るというなら、なにか、一言でも、おっ!と思うようなことを
話してくれるんじゃないか、というだけでいくわけだ。おなじ映画を見るなら、より、なにかがありそうな方を選ぶ…ふつうですよね。


戦争ものでも、戦争中の少年少女の心情を描いたものなら読んでいるのですが、
戦場を描いたものはほとんど読んでいなかったのですが、

大岡昇平の文章はきらいじゃないので、たぶん、読めるはずだ!と思って。

文庫本もあったんですが、装丁が気になったので、中古の本を手に入れることにしました。

いまはワンクリックで古書も簡単に手に入って恐ろしいくらいであります。
金はないが本は読みたいさかりの中・高時代、古本屋が全然ない町に絶望していましたが、
いまのひとはいいなあ! 腹の底からそう思う。



で、手に入れた本をみましたら、装丁が小磯良平だ。

余談ですが、私は3年前から美術館ボランティアで萬鉄五郎の解説をやっておりまして、
主席で東京美術学校(いまの東京藝大)の西洋画科mにはいったものの、卒業時は、
《裸体美人》が効いたらしく、下から6,7番だった、というのを知って、

へぇ、じゃあ、どんな画家が卒業時にトップなわけ?と思っていたら、
わりにすぐに首席で卒業した画家たちを知ったのですが、そのひとりが小磯良平だった。



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《T嬢》

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《斉唱》

ともに兵庫県立美術館の小磯良平記念室で見たのですが、

小磯良平も東京美術学校を首席で卒業した学生の一人です。

猪熊弦一郎もそうですし、大原美術館のコレクションの最初の基本をつくった、
児島虎次郎も首席で卒業組だ。

だからなんだ、と言われてもこまるのですが、

きょうよんだ、「あん」のパンフレットに、映画には使われなかったカットは氷山の隠れた部分のようなもので、
画面に映らなくても映画を支えている、というように、

こういう、それがなんじゃ、というエピソードも重ねていくうちに、なにかが変わる…かもしんない(笑)。




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その時代の作家と装丁画家たちの組み合わせも興味深かったです。

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しかし、

おほおか しようへい

なんですね。

私がもし旧仮名でふりがなを振ってみなさい、
と言われたら、

おおおか しやうへい

とするだろうなあ。



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戦争ものといえば、《ビルマの竪琴》も有名ですが、

『犬神もっこす』西餅 には、《ビルマの竪琴》しか上演しないという、
大学の劇研と、ひとに心を開かない犬神くんが登場します。

私は《ビルマの竪琴》をよんだことがなかったのですが、


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このちょっとシュールなマンガを読んで以来、

《ビルマの竪琴》ってほんとうはどんなお話なの?というのが気になっています。

犬神くんは熊本出身で、福岡の北九州市になる北方大に入っているという設定なので、
くまモンが意味不明に出てきて楽しいです。

ではでは♪